川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

桃は甘く

退院した。連休明けで外来が混雑しているらしく、先生の診察(と退院後の指南)がだいぶ後ろになった。昼飯の前に帰るつもりが、しっかり食った。指南の際、9名程がラウンジに集まったのだが、わたしともうひとり以外は女性だった。比較的若い人が多く、彼女…

最後の晩飯

ここふつか夜寝つけなくて明け方にウトウトしていると、連続でおんなじ夢をみた。これは僕としてはきわめて異例だ。しかも目が覚めてもわりかし鮮明におぼえている。毎朝6時に検温と血圧をはかるのに看護師が来るのだが、その時に仰臥したまま内容を反芻して…

午睡のあと

今日も2回風呂に入った。そのあとウトウトする。このフロアにいる患者もだいぶ入れ替わって、わたしが古参になっていそう。母親からワクチン2回目接種の副反応でダウンとライン来る。映画館にも久しく行っていないが、『ドライブ・マイ・カー』は観たい気が…

Zパッド生活7日目。高架線路をライナーの行き交う通り沿いのビルに住んでいる。朝7時前、呼ばれて風呂に入る。その後、うんこをするがわりかし出血してしまう。見たとおりに表現すれば、便器が白いからラズベリーヨーグルトみたいな感じ。相済みません。診察…

ベッドの上でプリッツをかじる

入院6日目。朝7時。広い方の風呂に入る。脱衣所、シャワー場、浴槽に差し込む朝陽を浴びて陶然とする。8時半、うんこがそろそろ普通便に近づいてきて、肛門が痛い。院長先生がおっしゃるには、患者は皆このタイミングが痛いと言うそうだ。座薬を入れてもらい…

日々

Zパッドおじさんの日々はつづく。今日は午前中、院長先生の診察があった。待合室で見た目、中央アジアっぽい人がいた。まだ若く、テュルク系にしては華奢な方だ。名を呼ばれる時にザハロフさんとかそうゆう風だった。この人はどっかり椅子に腰掛けていたが、…

Zパッドおじさん

入院4日目。初日に裸でシャワーを浴びれたが、その後は風呂に入れず、それが辛かった。髪がベタつき、洗面台の前に立つと薄毛に地肌の露出した小汚いおっさんが鏡に映っている。『クオ・ワディス』も中巻を読み終えたはいいが、下巻と勘違いしてすでに読了済…

痔核モラトリアム【手術後】

麻酔が効いているあいだはよかったが、夜半から肛門の痛み激しくなる。鈍痛なのだが、ずんずんと絶え間なく襲ってくる痛みにほとんど眠れず。 午前1時。腹が張っているが、どうあがいてもおしっこが出ないので、カテーテルをやってもらう。挿入及び抜き取り…

痔核モラトリアム①及び②

痔核モラトリアム① 14日夜。晩飯後、ラキソベロンを200ml以上の水に溶かして内服。 15日朝7時。夜半から腹がぎゅるぎゅる鳴っていた。排便する。8時、家の中にいるような至近距離で急に蝉が鳴き出す。土壌改良のショベルがガッコンガッコン騒音を出す。玄関…

歩幅

不順な天候でちょっとサボり気味だったウォーキングに繰り出す。まだ空は明るい。Hさんが尻の手術をしたあとウォーキングできるのかと訊くから、そりゃ時間が経てばできるだろうけど、どのくらいの期間で今みたい早足できるかはわからないと答える。彼女はち…

豪雨と稲妻のドライブ

土曜日はたしかに夏があふれていた。U駅でMと待ち合わせした時のわたしの第一声がそれだったのだが、聞き返された。ドトールの姿見に映った壮年の額は汗でじっとり濡れている。Mに腕にタトゥーの入った女を見たかと訊かれ、さっき改札で待っている時に目の前…

こんな梅雨の日に

仕事でミスって、そのカバーに錦糸町へ。自転車を漕ぎ出した時はほとんど降っていなかったが、いかにも梅雨らしく途中で本降りになり、折り畳み傘を差してもズボーンの腿がびしょびしょになった。まあこれは交通ルールに違反している。新しいクルマ─ランフオ…

入院まで

自宅の前でマンション建築計画が進行していることは何度か書いたが、それがいろいろの理由で延び延びになっている。今や敷地内は雑草や花で賑わい、野良猫がゆったりくつろいでいる。雨が降れば、水溜りがちょっとした池になる。が、ついに着工するらしい。…

間違いなく美麗

新しいクルマが来たというので、橋を渡ってディーラーまでいそいそと行く。向こうで父親と待ち合わせ。雨は降ってるのかやんでいるのかわからない、その程度。午前10時52分に到着したが、父親はすでにいて、シルバーの車体を矯めつ眇めつし、あるいは撫ぜて…

何処へ

土曜日の夜。翌日にMと約束していたが、雌伏して時を待った日本代表と、相手に指名してくれたブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズのラグビーの試合の方が待ち遠しさにおいて勝ったというのは自分でもやや驚きだった。週の真ん中あたりからそうゆう気持…

この前の土曜日。新しくなった上野駅公園口でMと待ち合わせたのだが、定めの時刻直前にラインにメッセージが届く。眠ってしまい、乗り過ごしました。今、〈なみなかざと〉。これから引き返します、ごめんなさい。上中里か。いつも東京の東まで来てもらってい…

三崎さん

「あんまりこういうことは話したくなかったんですけどね、私の本職ってのは辞書づくりなんです、実は。言辞林ってのご存知ですか。あれをやっとるんですけどね。ですから私の会社での日課は、百科事典読むことなんですよ、もう毎日毎日。15年間それやってき…

ふたりのもっとも好きな果実狩り

茨城小美玉へブルーベリー狩り。4年連続で行っていたファームが去年はコロナの影響でやっていなかった。今年は予約制でもやっているから幸い。Hさんも私ももっとも好きな果実狩り。 常磐道を走っていると柏辺りでぱらっときたが、それ以上のことはなく、北上…

エネルジコ

いきおいで『恐怖劇場アンバランス』DVD全6巻セットを買ってしまう。30,000円。Wikipediaをみれば、1973年に放映されたこのオムニバスドラマの概要を知ることができる。私世代のなじみだと『世にも奇妙な物語』の元祖という感じがする。タモリのかわりが青島…

羊肉串

午後7時過ぎ、Hさんとウォーキングに出る。週4~5日ペース。昨晩は彼女とのあいだで修羅場が出来し、ふたりともろくろく寝ていないが、夜が明けて、つとめて平常にルーティンをこなす素振りを見せたから、私もそのように接し、過ごす。 日々是好日、すべて世…

無頼をかます

【ネタバレあり。役名で呼ばず、俳優の名で呼んでいます】 『原子力戦争 Lost Love』(1978・黒木和雄監督)をDVDで。現在から見れば、誰もがああ、10年前にあの事故の起こった、あの原発かと思う。映画の内容は原発の利権の闇に主演の原田芳雄が巻き込まれ…

京浜東北線

『風と共に去りぬ』は第5巻も終盤421頁まで読んだ。読了したら引き続き『謎とき『風と共に去りぬ』』に移るつもり。壮大な話は結局、スカーレット、レット、メラニー、アシュリの4人に収斂していくんだけど、これはなんて言うか、圧倒的な小説です。5日午後…

我的功劳

『風と共に去りぬ』は最終第5巻の150頁まで読んだ。昨晩帰宅すると上海人のおばさんがキッチンに立っていた。例の人だ。Hさんの知り合いで上海人のおばさんというのは何人かいるのだが、その中で私にいちばん親しく接してくれる人。茨城方面に一緒にドライブ…

ブルーグレイ

『風と共に去りぬ』は第4巻の339頁まで読んだ。夕食後、日課のウォーキング。時刻は午後7時過ぎだったが、まだ明るさが残っている。これがあと20分もすれば暗くなる。といって都会の空だから暗闇になどならず、ブルーグレイに薄い雲がたなびいている。ただ、…

やり過ごす

両親とHさん、犬と一緒に大洗へ出かける。ここのところ母親の身体の調子が良く、クルマに比較的長時間乗っていられるとのことで。別にむつかしいことじゃないんだが、あと何回この組合わせで遠出できるのか。まあそれほど多くはないのかもしれない。そうゆう…

薄闇の広場

『風と共に去りぬ』は第3巻の371頁まで進んだ。この鴻巣友季子さんの翻訳は先行するそれと比較されて毀誉褒貶の多いものらしいが、おれは全然気にならないな。スカーレットのアイルランド魂、直情径行、リアリストぶりがよく描かれているのじゃないかしら。…

西瓜2

『風と共に去りぬ』は第3巻の78頁まで進んだ。その読書をする前に、Hさんとウォーキング。外に出ると雨がぱらついていたが、強くなったら引き返そうと決め、そのまま川沿いまで歩く。すると橋の袂で彼女がこのまま渡ろうと言い出し、僕らとしては珍しいコー…

すこぶるヴィヴィッド

『風と共に去りぬ』は第2巻の346頁まで読んだ。アトランタの街に北部ヤンキー軍がいよいよ迫り来るところ。そしてメラニーのお産も待ったなし。スカーレット・オハラやレット・バトラーってこうゆうキャラクターだったのね。人間としてすこぶるヴィヴィッド…

長編小説をおっかぶせる

Mへ向かう熱情は前々回書いたように疲労ないし憂いによって破裂する前に─適度といっていいかどうかは自分でも判断しかねるが─そのサイズを萎ませる。実はこのことはMに会った時にも話している。その対象がMであることは本人にほぼバレていながら名指しはせず…

西瓜

久しぶりに川の照りと言っていいものを撮りました。隅田川沿いの土手、ウレタン敷きのジョギングコースより。ごはん時に行ったからか、不思議に人がいませんでした。向かって左寄りのビル群は荒川区、川の向こうに渡れば墨田区、川に架かる橋の後方は足立区…