川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

木枯らし1号

2010年4月30日、両国江戸東京博物館。帝都の摩天楼、浅草十二階(凌雲閣)。1890年11月開業。高さ66.7m(又は52ⅿ)。煉瓦造りで、8階まで日本初の電動式エレヴェーター(エレベートル)が設置される。関東大震災により上層部分が崩壊したため、のちに爆破解…

老婆餅

Hさんの香港土産、奇華餅家の老婆餅をいただく。パイ生地の中がしっとりしており(求肥?)、餡には白胡麻を練り込んだ冬瓜餡というのを使っている。甘さ控えめで香ばしい。いろんなメーカーから出ているらしく、香港スイーツ好きの女性によれば、奇華餅屋の…

神池

2008年10月13日、静岡県沼津市大瀬明神の神池。10年も前のことなので行った記憶も曖昧なのだが、写真に残っているのだから間違いない。 「伊豆七不思議の一つ」と言われ、海のすぐそばにあるにもかかわらず淡水の池である。神の池であるからして、みだりに人…

サンクチュアリかビオトープ

隅田川のサンクチュアリ、と案内板にある。「聖域」の意味から転じて、日本では自然保護区にも使うらしい。というか、こういうのはビオトープというんじゃないのかしら。知らんけど。いずれにしろ、寒くもなく暑くもない今日はいい天気だ。私は水辺に降りる…

定番

2012年7月16日、蘇州観光の定番スポット。雲岩寺塔(虎丘)、高さ47.7m、北宋の時代(961年)に完成。地盤沈下により徐々に傾いている。運河遊覧。船を降りる間際に、左側の脛も露わに座っているおやじから絵葉書セットを買わされた。祖母に出すのに1枚だけ…

備中松山

2012年1月8日、備中松山城。「標高430メートルの臥牛山山頂にあり、現存天守を持つ山城としては最も高い所にある」(Wikipediaより)。ここから望む山並みは幕末の頃と変っていないだろう。私は城について詳しくないし、関心も薄いのだが、河井継之助が備中…

ガスタンク

台風一過の素晴らしい青空。ただ、まだ強風がふいている。明朝、Hさんが成田から香港・澳門に飛ぶが、本土の中国人が出入境するにはなかなか面倒な手続きが必要らしい。日本から行くので勿論パスポート、と言ってぽんとテレビ台にそれを置き、向こうに着い…

蟄居

昼。いよいよ雨の降り激しく、徒歩2分の投票所まで往復するだけで靴の内部が浸みる。もう今日は一歩も外に出ない。ソフトバンク対楽天でも観ようと思う。天気予報によると、Hさんの澳門行は絶妙に台風が去ったあとだな。『名誉と恍惚』は577頁まできた。

风一下

しっかしよく降るなあ。今日もコインランドリーの世話になる。「フォンイーシャ」とHさんは言って、さっさと仕事に行ってしまう。フォンは「风」だろうか。でも動詞にもなるのかなと思って調べると、「風で乾かす」という動詞の使い方があった。 例の民家1階…

雨読

昼。辞書みたいに厚いから重くて嵩張るのに、読み始めたら止まらなくなって事務所にまで持ち込んだ『名誉と恍惚』(松浦寿輝著・新潮社)。221頁を読み進めているが、765まで頁が振ってある。まあ時間はかかるにしても苦労とか忍耐とは無縁に読了できるだろ…

ウォーターフロント

首都高6号向島線の高架下から。ここは墨田区だが、向いの造船所があるのは足立区である。背後にウォーターフロントのマンション群が建つ。左側に架かる橋をマンションの反対側に渡れば荒川区に到り、私がウオーキングする汐入公園のウレタン敷きのジョギング…

前橋 詩人の声

この文章は6年くらい前に書いて、なぜだか業界の支部報に載せてもらった。今読むと書き直したい箇所が目立ち、またもリライトを試みた。現在、萩原朔太郎の「乃木坂倶楽部」朗読は国会図書館のデジタルコレクションで聴けるので、いちばん下にリンクを貼った…

博物館にて

2015年8月8日、上野国立科学博物館地球館3階大型哺乳類剥製標本群。あの夏、私は中国語教室で知り合った友人Jと上野の森を駆け抜けた。 余暇は常に雪駄を履き慣らしているJと館内を巡りながら写真を撮り合い、剽軽な彼はそのたびに珍妙なポーズをとった。…

深谷

2009年11月21日、人口14万余の深谷、駅の威容。東京駅の赤煉瓦駅舎を建造する際、深谷の煉瓦を使ったので、それに因んで東京駅(丸の内口)を模したデザイン。コンクリート壁の上に煉瓦を貼りつけてある。 郷土の偉人、渋沢栄一の「中の家(なかんち)」。血…

熱海

2012年6月23日、熱海。業界青年会の旅行で行ったのだった。夜遊びした帰り、タクシーもつかまらず、真っ暗な海沿いの車道をKとジョギングしながらホテルまでたどり着いた。後ろから来るクルマのヘッドライトの眩さに慄きながら。

上海蟹

雨つづきなので久方ぶりにコインランドリーの世話になった。このランドリーは実に古めかしい。ふつうの木造民家の1階である。オーナーであろう人の車椅子が奥に置いてある。ランドリーを通り抜けて引き戸を開け2階の自宅に上がる仕様である。私はまだオーナ…

追熟

先日掛川で捥いできたキウイをリンゴ、バナナ、紙と一緒にビニル袋に入れて完熟するのを待っている。が、まだまだ固い。あと10日はかかるだろう。このように未熟なうちに収穫し、その後しばらくおいて完熟させることを「追熟」というらしい。なかなか趣きの…

リライト

昨晩デスクの抽斗をがさごそやっていると、奥の方から7年前に書いた文章が出てきた。A4のコピー用紙4枚。題名「新潟 ジョロウグモのいる小径」。平成22年9月25日と細かい日付まで入っている。月1ペースで新潟の中越地方に通っていた時期だ。この頃もこんな風…

新大久保

人で溢れ返る新大久保駅前。ペデストリアンデッキも無い。 再びモンゴル料理。明日アメリカに帰る朋友を誘ってHさんが店に向かっていたが、私が新大久保駅に着いたあたりでウェイシンとライン両方に連絡が入る。道に迷ったという。今いる場所の画像を送って…

コンセプチュアル

2016年12月10、11日。仙台の夜景、朝景。ビル群の隙間に規模の大きいことで知られる駅前ペデストリアンデッキも見える。政令指定都市だから比べるわけでもないが、先日行った浜松と比べるとビルの建ち方がみっちりしている感じがする。 ビートたけしの書き下…

浜松、ビンソン

ついでに寄ればいいやという気持ちで来た中田島砂丘が意外に良かった。これは私の心理が作用している。つまり、掛川でさわやか、花鳥園を諦めて車中でぶーぶー言って機嫌を損ねたまま海辺(かいへん)にたどり着いた。だだっ広い砂浜を歩いていく。向こうか…

キウイ狩り

8日、掛川、キウイフルーツカントリー。さまざまな果物狩りがあるなかで、キウイ狩りというのはあまり聞かない。なぜかというと、キウイは狩ったその場で食えないから。ビニルハウスで熟したやつを食った後、キウイ畑でHさんが狩りまくる。私はいたるところ…

奈良のモダニズム

今年1月21日、奈良市高畑町、志賀直哉旧居(高畑サロン)。この時なぜ私ひとりで奈良を旅しているんだろうと思ったら、Hさんが春節を実家で過ごす(回家过年)ために帰国していたんだな。 さて、春日の杜に程近い閑静な屋敷町、趣きのある古びた土塀に囲ま…

倚松庵

2012年5月5日、神戸市東灘区、倚松庵。谷崎潤一郎が『細雪』を書いた家として知られる。谷崎はここに1936年(昭11)から1943年(昭18)まで居住した。ただ、実際には当時倚松庵は150m離れた場所に建っており、六甲ライナーの建設に伴い、1990年に現在のこの…

長岡3 ~デッキについて~

2014年1月26日、アオーレ長岡。設計デザインは隈研吾の事務所。私が長岡に通っているあいだに出来上がっていった。駅大手口から空中通路(大手スカイデッキ)が延び、雨や雪に濡れずに直接アオーレまで行ける。 ところで、この通路は違うのだが、駅から延び…

イェナイ

私の好きな中国の飲料。ココナッツミルク(椰树牌)。甘さ控えめ。初夏の杭州で毎日2、3缶飲んでいた。これはプルタブ式の缶だが、向こうでは「あんたはほんとにこれが好きね」と、ボトルでHさんの親族が用意してくれた。餐厅に行った時も勝手に誰か頼んでく…

羨望

川風が結構強く、肌寒さを感じる。途中でHさんがショートコースにしようと提案し、この写真の少し先でUターンして帰ってきた。彼女は今月下旬に2泊3日でマカオ(澳門)に行く。仕事半分、観光半分みたいな感じらしい。羨ましい。平日じゃなかったら私もなん…