川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

北関東

ひと夏の思い出─トワイライトの水辺

霧降高原の1445段(天空回廊)をゼーハーいいながらも休まずに登り切ったことを46の夏の記念としたい。この時はお天気で、上の方は汗を乾かす気持ちいい風が吹いていたが、翌朝大笹牧場へ向かう時に通ったら一帯霧に包まれていた。Hさんは麓の小屋でタオル…

八月のブルーベリー

頭髪の薄毛化並びにパーマネントウェーブ化が急進的に進む壮年です。薄毛はともあれ、パーマネントウェーブが加齢ともに著しくなることがあるのですね。今回もよろしくお願いします。 8月この時期のブルーベリー狩りはもう終わりかけている印象だが、Hさん…

言葉足らず

日曜日。午前9時半、中国人のおばさん4人をクルマに乗せてブルーベリー狩りに出発。ひとりは浙江省、ひとりは福建省、ひとりは遼寧省、ひとりは黒竜江省と南北2人ずつに分かれている。僕が中国語を学び始めた頃に知り合った例の友人Jが、当時日本在住の中国…

又来了老地方

曇天。どこまでも乳白色の空。薔薇のソーダを飲む。僕の後ろに身長180くらいあるプロレスラーのような女性が並んでおり、家族連れのようだったが、その人が木のテーブルを隔てて僕の前に座った。ドリンクを持つ手に目をやるとすごく大きくて分厚かった。マニ…

海を見ていた午後

ゴルゴンゾーラのチーズケーキとカフェラテが運ばれてくるまでのあいだ、目の前の海を眺めていた。ガラス越しだと穏やかそう。 席が空くのを店内で待つことができないという謎の規則(感染防止対策の一環?)により、携帯の番号を知らせ、付近の灯台のある公…

渋滞に遭わない連休

連休といって僕は暦通りの休みでそこまでの連休でもなかったが、今年はまったく渋滞に遭わなかったのがなによりよかった。去年おととしと違いなんの自粛や制限もない中、出かけるなりに渋滞を極力避けようとして、それでもこの時期は遭うものだと思っていた…

蕪雑

北関東のとあるレストラン。時刻は午後1時半くらいだったか。モモさんは自家製ハンバーグ、Hさんとおれは有頭エビのシチューのセットをたのむ。給仕のおばさんひとり、料理人ひとりでやっているようで、注文からメインの提供まで40分以上も待たされた。しか…

常総バイパス

日曜日、強風。目の痒さにくしゃみ。今日はひどい。本来マスクはこういう時にしていたものだ。 Hさんが大陸で恋しがっていたもののひとつは温泉で、こっちに彼女が戻ってきてどのタイミングで行こうかと考えていたが、昨今感染者も高止まりしているから、宿…

流山おおたかの森でごきぶりポーカーをやる

何本か川を渡りながら冬晴れの平野をつくばエクスプレスは疾走する。最寄駅から流山おおたかの森までシームレスの線路を滑っておよそ20分。先々週、先週と互いの体調不良で日延べしていた約束を果たす日。〈欧米の農場〉をテーマにした結婚式場併設のカフェ…

174+

M駅でSが黒のダウンコートを着て姿勢よく立っていると、それはもうすぐに目につく。ランフホを停めて、運転席から手を振る。彼女は乗り込み、九州土産の西郷どんの黒豚みそをくれる。 往路で事故渋滞。銚子には昼前に着くはずが、13時に近くなってしまう。…

照らされつづけて

冬は天候が安定するから5日の日曜日が晴天なのは結構前からわかっていた。それにしてもいい天気だった。そのぶん、筑波山頂は人が多かった。老若男女、本格装備、軽装備、ふつうの恰好、ヒール靴、いろいろいる。Mにとっては久しぶりの山だという。 午前8時…

関東平野の夕日

午後4時半、関東平野の道を走る。進行方向に綺麗な夕焼けが見え、助手席からそれを撮る。Hさんの帰国が迫り、その前に一度と両親、犬と一緒に出かけた。脊柱管狭窄症を患う母親が長時間のドライブに耐えられないので、つくばとその周辺。 竜ヶ崎市(人口7万…

文化の日、Tさんの図録は完売していた。

北関東を経巡っているおれだけど、群馬県に最近あまり行ってない気がしていた。藪塚のスネークセンターに行ったのが最後かな。判然とは思い出せない。〈缼けたる鼎談〉の余韻がまだ脳裡に響いており、群馬の神社に行こうと思って最初に浮かんだのは三夜沢の…

サルに長い柄の先のスプーンでエサをやるということ

10、11日とHさんの帰国(これがまた困難なのだが)までに一度温泉へという以前からのリクエストを実現すべく鬼怒川へ。Hさんの妹の娘ルルの婚礼、朋友のモモさんの帰国(嘘かと思うが、上海までの片道航空運賃が20万を超えるという)が10日で、Hさんも家にい…

碧いスーツケース

朝、スーツケースのナンバーロックの番号を忘れたとHさんが騒いでいる。この碧いスーツケースはこのあいだ買ったばかりで、三桁の番号はたしかふたりで決めたのだったが、わたしもまるで思い出せない。彼女はわたしを責め立てる。あなたの記憶力は落ちたわね…

アッシュグレーの休日

散髪に行く。外はからっと晴れて気持ちがいい。いつもの美容院。客はそこそこ入っているが、不思議にどこかがらんとした印象だ。ちょっと考えて、今日は入口に座って待つ客がいないからかもしれない。それと、下町の店だから客のなかにお喋り好きが2人か8人…

豪雨と稲妻のドライブ

土曜日はたしかに夏があふれていた。U駅でMと待ち合わせした時のわたしの第一声がそれだったのだが、聞き返された。ドトールの姿見に映った壮年の額は汗でじっとり濡れている。Mに腕にタトゥーの入った女を見たかと訊かれ、さっき改札で待っている時に目の前…

ふたりのもっとも好きな果実狩り

茨城小美玉へブルーベリー狩り。4年連続で行っていたファームが去年はコロナの影響でやっていなかった。今年は予約制でもやっているから幸い。Hさんも私ももっとも好きな果実狩り。 常磐道を走っていると柏辺りでぱらっときたが、それ以上のことはなく、北上…

やり過ごす

両親とHさん、犬と一緒に大洗へ出かける。ここのところ母親の身体の調子が良く、クルマに比較的長時間乗っていられるとのことで。別にむつかしいことじゃないんだが、あと何回この組合わせで遠出できるのか。まあそれほど多くはないのかもしれない。そうゆう…

3日、4日。

3日、晴天。父親が山梨方面に華さんを連れて行きたいと中央道にのぼったが、案の定、地獄の渋滞に巻き込まれ、脊柱管狭窄症を患う母親がそれ見たことかと怒り、隣りに座る華さんもなんとなく同調、助手席のおれも後部座席のふたりに同調、3対1で勝負あり、山…

ダルメシアン、イカ、ポスター

ある雨の夜、目白駅の周辺をさまよっていた。池袋から歩いてけっこう濡れる。人混みの中をターミナル駅まで戻る気分じゃなかったから、線路づたいにとぼとぼ。帰国の目途が立たず息子の結婚式の準備をしてやれないし、初孫の誕生の場面にも、今のところ成長…

典型とスパイシー

23日。とにかく風が強い。快晴。華(ファ)さんの脚も完治し、ちょっとした遠出、空気の澄んだところに行きたくてうずうずしている。それに湧水汲みと農産物購入を組み合わせたいらしい。僕としても近場以外、老外(ラオワイ)をもう何ヶ月も駆っていない。…

まどろみ電車

2月の中旬でこの暖かさ。海沿いの芝生でフリスビーでも投げたいなあ。そのあと附近の店で海鮮でも食って。ドライブがてらに音楽を聴くというのも久しくやっていない。 虚空をひゅるひゅると回転しながら向かってくる円盤を千住の空に想像することはできなか…

いつかあのハルピンを思い出してきっと泣いてしまう

さきおととい。ハルピンビールを扱っている日本の会社を見つけ、早速注文する。懐かしい、と言っていいのかな。このブログを〈ハルピン、ハルピン、ハルピン!!〉と騒いで始めた僕は、年に三度かの地に飛んだこともあった。あの頃は尖閣諸島国有化の余波で…

最初の字は何かしら

21日、快晴の強風。ひたちなかへ。連休初日なので常磐道でも渋滞を覚悟したがそれほどのことはなく、落ち葉が踊るように舞う高速道路を比較的スムースに疾駆する。筑波山が正面左手に見えた時、ほんとうに紫色をしているなと思った。 予定よりもかなり早く到…

いちにんで

三夜沢から黒保根へ至る途中。今日はいちにん。お天気も良く、のどかなドライブ。ただ、車内に流れる松任谷由実の「コンパートメント」が怖くて、怖いもの聴きたさになぜだか繰り返し聴いてしまう。睡眠薬自殺をテーマにした歌曲だが、こんなに美しくて怖い…

蜜柑狩り

渋滞情報を見ると、昨日は関越道がおばけだった。今日はそれほどのことはないようだが、それでもとにかく時間を早めることにした。午前8時出発。高速から富士山がくっきり見えた。 どろりとした甘めの味噌だれが蜜柑狩りのあとの一服に合う。ファさんが1本、…

いとこん

ファさんが月餅を「げぴん」と発話するのはまだその指示するところのモノを推測できる。それ混ざってるから。「げっぺい」ね。覚えといて。先日、彼女が電話で誰かと話している最中、出し抜けにベッドで横臥する私に「いとこんてどこ?」と訊くから、どこっ…

やすんば

鶴岡抄太郎は建築の門外漢だが、妹島和世の日立駅はやっぱり素晴らしいじゃないかと思う。一面のガラスからみえる大海原。海上にコンクリート架橋された自動車道路(日立バイパス)。常磐道から日立駅に向かって坂を下りていくと、空と海のあわいが判然とし…

食卓にカマキリ

両親とHさんが乗り気になったので、私も実家のクルマの助手席に座り、午前9時またも北関東へ向け出発。ところが常磐道の普段混まないような区間でクルマが数珠つなぎになっている。停まっては進みを繰り返すタチの悪い渋滞だ。東北道の混雑をみての選択だっ…