川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

欠落

8月に観たものを12月30日に書く。9月下旬から11月の頭まではラグビーW杯に没入したこともあり、対スコットランド戦の日本のトライシーンはめざましく思い出せるのだが、このTVドラマは記憶が曖昧になっている部分も多い。かといって、今もう一度観直す気力は…

別人

日活ロマンポルノ『闇に浮かぶ白い肌』(1972・西村昭五郎)をDVDで。これは10数分に1回濡れ場があれば何を撮ってもいいことを利用したサスペンススリラーである。雰囲気たっぷりで、わりとしっかりつくられており、安っぽさは目立たない。個人的に好きな作…

言の葉の水

昨夜、NHKでやっていた井上陽水のデビュー50周年を特集した番組の中で語られた言葉のうち、今朝起きても印象に残っているものを念のため書き留めておこう。なお、正確性は欠くと思う。 松任谷由実。自分がデビューした当時、おんな陽水とかおんな拓郎と呼ば…

歳末のコペンハーゲンクッキー、ジーヂュン、ジートゥイ

急に風が強い。壮年は頭頂部の透けた髪をめちゃくちゃになぶられ、それをままよとしている。 昨晩は今年最後の忘年会に参加し帰宅すると、テーブルの上にHさんが京橋まで行って買ってきたというコペンハーゲンのクッキー罐がふたつ載っている。それを今朝起…

雨の港

22日。Hさんの仕事関係のイベントで横浜のホテルへ。内容のほとんどに興味はないが、このダンスパフォーマンスはちゃんと見た。魔都の妖艶があったから。 この手のシャンデリアを見るといつも思うのだが、相当に重量がありそうな照明器具を吊り下げるには天…

蹉跌

『青春の蹉跌』(1974・神代辰巳)をDVDで。世評が高いのは知っていたが、観たことはないと思っていた。しかし、いざ観てみるとかなりの部分が記憶に残っており、たぶん学生の頃に観たことがあるのだった。70年代前半の空気が濃厚に漂っており、あまりに70年…

高架下にて

19日、夜。上野の客先に寄った帰り、高架下のラムタラ上野店でロマンポルノを漁る。店内では「西部警察」(1979~84)の高揚させるテーマ曲が繰り返しながれており、そこに上の線路を通過する電車の音と振動が被さる。さらに別の電子音楽も流れているようだ…

Nという女

忘年会から帰って、裸でシャワーを浴び、ベッドに仰臥すると、すでに横になっていたHさんがひとつ話をしてあげましょうと言う。どんな話だいと私。彼女はおもむろに始める。 Hさんの息子ディンディンはすでにシャオレイと婚約し、婚纱照も撮っている。来年…

海藻のように

夢をみた。川沿いのマンションに僕と弟とふたりで住んでいる。内装・設備は質素で、1970年代後半か80年代初頭みたいな趣きだ。われわれの年齢もどうやら若い。20代後半のよう。ベランダから見える川は明らかに隅田川で、眺められる高さと角度が、かつてほん…

双眸

根津仁香(じんか)著『根津甚八』(講談社)読了。 11月27日の雑記で根津甚八について触れたが、その後どうしても彼のことが気になり、古書で購入し、一気に読んだ。妻が書いた夫の伝記。さまざまな病を患った末、ほとんど外出もしなくなった根津に妻が自伝…

フラジャイル

7日、本格的な寒さ。止みそうで止まない雨。午後2時過ぎに仕事を終え、帰宅。来週に向けて考えをまとめるため、机上にノートとボールペンを出すが、少しもまとまらない。重ね着してころ柿をかじっているだけで、脑子不工作了ということ。だからペンもついに…

飴色をかじる。

晩飯のあと、Hさんの買い物に付き合い、ついでに好物のころ柿を買う。ドラッグストアでは同業者のKに会う。これで二度目だ。来年の初め、彼からある立場を引き継がねばならない。そうゆう成り行きになった。 東京オリンピックの開催がだいぶ先の気がしてい…

ティンブドン事件

月が替わって今年もあと1ヶ月。インプラントの土台は周辺組織と結合しつつあるが、仮歯は来年になってしまうだろう。費用も期間も手順も事前に知ることができても、いざやってみるとまた違った感慨を抱く。ここに至るまで一進一退の攻防もあったが、やる前は…