川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

壮年の衰え

Zパッドおじさん

入院4日目。初日に裸でシャワーを浴びれたが、その後は風呂に入れず、それが辛かった。髪がベタつき、洗面台の前に立つと薄毛に地肌の露出した小汚いおっさんが鏡に映っている。『クオ・ワディス』も中巻を読み終えたはいいが、下巻と勘違いしてすでに読了済…

痔核モラトリアム①及び②

痔核モラトリアム① 14日夜。晩飯後、ラキソベロンを200ml以上の水に溶かして内服。 15日朝7時。夜半から腹がぎゅるぎゅる鳴っていた。排便する。8時、家の中にいるような至近距離で急に蝉が鳴き出す。土壌改良のショベルがガッコンガッコン騒音を出す。玄関…

歩幅

不順な天候でちょっとサボり気味だったウォーキングに繰り出す。まだ空は明るい。Hさんが尻の手術をしたあとウォーキングできるのかと訊くから、そりゃ時間が経てばできるだろうけど、どのくらいの期間で今みたい早足できるかはわからないと答える。彼女はち…

入院まで

自宅の前でマンション建築計画が進行していることは何度か書いたが、それがいろいろの理由で延び延びになっている。今や敷地内は雑草や花で賑わい、野良猫がゆったりくつろいでいる。雨が降れば、水溜りがちょっとした池になる。が、ついに着工するらしい。…

この前の土曜日。新しくなった上野駅公園口でMと待ち合わせたのだが、定めの時刻直前にラインにメッセージが届く。眠ってしまい、乗り過ごしました。今、〈なみなかざと〉。これから引き返します、ごめんなさい。上中里か。いつも東京の東まで来てもらってい…

羊肉串

午後7時過ぎ、Hさんとウォーキングに出る。週4~5日ペース。昨晩は彼女とのあいだで修羅場が出来し、ふたりともろくろく寝ていないが、夜が明けて、つとめて平常にルーティンをこなす素振りを見せたから、私もそのように接し、過ごす。 日々是好日、すべて世…

京浜東北線

『風と共に去りぬ』は第5巻も終盤421頁まで読んだ。読了したら引き続き『謎とき『風と共に去りぬ』』に移るつもり。壮大な話は結局、スカーレット、レット、メラニー、アシュリの4人に収斂していくんだけど、これはなんて言うか、圧倒的な小説です。5日午後…

すこぶるヴィヴィッド

『風と共に去りぬ』は第2巻の346頁まで読んだ。アトランタの街に北部ヤンキー軍がいよいよ迫り来るところ。そしてメラニーのお産も待ったなし。スカーレット・オハラやレット・バトラーってこうゆうキャラクターだったのね。人間としてすこぶるヴィヴィッド…

長編小説をおっかぶせる

Mへ向かう熱情は前々回書いたように疲労ないし憂いによって破裂する前に─適度といっていいかどうかは自分でも判断しかねるが─そのサイズを萎ませる。実はこのことはMに会った時にも話している。その対象がMであることは本人にほぼバレていながら名指しはせず…

憂いとMと鍵と

9日。母の日に実家に帰る。途中、松坂屋でモロゾフのプリンを買って、湯島天神の男坂を上った。最近は肉体鍛錬の成果があらわれ、この程度では息切れもしない。初夏のような陽気だから汗ばみはする。近頃、実家のドアーの鍵を交換したらしく、なぜか私だけ新…

ガード下にて

今日は4月29日、昭和の日。久方ぶりの投稿をしれっとやる。東京は3回目の緊急事態宣言発令の最中ですか。 先々週の土曜日。御徒町のガード下に眼鏡のレンズ交換を頼んでいたやつを受け取りに行く。9年前に買ったフレームに嵌っていたレンズを、今かけている…

夕陽の波にタイプライター

テストステロンの値の高い男たちを見て一時的に気力が湧いたのだが、昨日の晩はまた妙に心身ともに萎れていたというか、何があったわけでもないのだが、肉体鍛錬をやる気力もなかった。ただ、ぼけーっと偏愛している『スローなブギにしてくれ』(1981・藤田…

テストステロンの値の高い男たち

昨晩、華さんが寝ている横でJ SPORTSチャンネルにてハイネケン・チャンピオンズカップを観る。無観客試合とはいえ、選手の声が上がるからボリュームは小さめに。この大会はラグビーの欧州クラブ王者を決めるものだ。ASMクレルモン・オーヴェルニュ対ワスプス…

追憶のボーイング

春は天気が安定せんですなあ。その点、冬は安定していたですよ。あんまり寒さが厳しいのはあれだけども、暖冬ならばね、空気が澄んでて景色が遠くまで見渡せるとか、その他いいことあります。 なんか突然脈絡もなく昔の記憶の断片がめざましく浮上してくるこ…

パトロール

夜、そうだな午後10時を回ってから華さんが降りてくる。トイレじゃないとすれば、これは夜宵警察(イェシャオジンチャァ 夜食警察)だ。つまり、ダイニングでおれが夜食に何か食ってはいないかパトロールに回ってくる。ところが、わりかし重めのダンベルを購…

チートデイ

三年ぶりか、いやたぶんそれ以上ぶりだろう。細かいところはもうわからない。今年に入って彼から連絡をもらい、今は日本にいるのだと知った。以降、なかなか僕の都合がつかなくて悪かったのだが、今日秋葉原で会った。 ここ数年、彼は上海にいたり台北にいた…

假面をかむる

ある日。野暮用で都庁第二本庁舎に行く。晴れ渡っているが、風は冷たい。そろそろ花粉で目が痒い。大江戸線プラットホームへ下りてゆく深さ、これはTX線で秋葉原に行ったりするから慣れているが、車内の狭さにはあらためて驚く。現代日本人の体格からして…

ぼんがぼんが

あけましておめでとうございます。應嘉麟(应嘉麟 イン・ジァーリン)です。私は泳ぐことが好きです。生まれてこのかた、脚をぼんがぼんが動かすことが好きです。気持ちいいから。ベッドの足下に備え付けられた玩具のスイッチをぼんがぼんが押すと点滅して音…

みずうみ

大晦日。午後、牛乳を切らし、買いに出る。防寒にエディ・バウアーのダウンジャケットを羽織り、中はパジャマ、裸足にスエード靴という珍妙な恰好である。近所の寂れた商店街に並ぶ書店は今日も開いている。ここには品揃えというほどのもないのだが、文庫本…

骨折の夢

23日午後12時30分。錦糸町にて漬け白菜と豚肉の炒め。壁に貼ってある写真では黑木耳(ヘイムアル・きくらげ)の刻んだのが入っているが、これをたのんで今まで入っていたことはない。黑木耳は家でよく食べているからまあいい。米の量を少なめにしてもらう。…

築53年の部屋

6日。以前、百貨店共通商品券15,000円分をファさんにあげたのだが、それを使って池袋で買い物するというのでつきあう。もうすでに疲れるような予感がする。そのかわり、昼に羊肉串を食うぞと僕は言う。例の火焔山だ。駅についたのが昼時だったので、そのまま…

十二月また來れり。

師走か。一体なんだったんだ2020年。去年のラグビーW杯を遠い昔のことのように感じる。あの、台風一過の横浜で行われた運命の日本対スコットランド戦。あれほど心震える試合もめったになかった。 以前に言及したことがあるが、自宅の真ん前で計画されている…

烏の濡れ羽色’71

父親の昔話。以前にも言及したことがあるが、私の父方の祖母は勝浦の出身である。それで父親が大学生の夏休み─今から半世紀も前のことだが─に興津の親戚の家にアルバイトに行っていた。海沿いのその家の庭はかなり広く、海水浴客の駐車場として終日500円で貸…

まあ12000歩

今日は昼間だけで12000歩ウオークした。まあ人によってたいしたことのない歩数であり、たいしたことのある歩数だと思う。先月あたりから夜の散歩に出なくなったのは、ファさんが寒いのを嫌ってのことだが、抄太郎いちにんで出かけてもいいわけで、それもしな…

壮年の倦怠 ─80年代初頭─

28日。80年代映画の企画上映、今日で終わった。5本観たら1本無料になるからそのつもりで観ようと、スタンプカードももらって意気込んでいたが、数日前に熱中症の初期症状を発して、断念せざるを得なかった。 外回りに午後を費やし、事務所に戻ると妙に躰全体…

二つの学芸会  6年3組 鶴岡抄太郎

三年生の時、「梨取り兄弟」という物語を学芸会でやった。ぼくはその中でもあまり目立たない沼の主をやった。沼の主とは龍に似ているナマズのような化け物でとても恐ろしい役だった。 ぼくの他に沼の主をやったのはN君とT君だった。 本番に入ってぼくはき…

ドラゴンフルーツいらっしゃいませ〜

ふた月前に池袋で剃り上げられた髪も今は自然だ。頭頂部の薄毛をカムフラージュするため、いずれ側頭部は短くする必要があるが、あれはいかにも短か過ぎた。最近のダルビッシュ風というか、ある種のメジャーリーガーみたいにキャップの後ろからもじゃもじゃ…

お帽子をかむったらいかがですか?

現下の状況で東京在住者が徒らに他県へ赴くことには当然批判があると思う。そういった批判は受け入れなければならない。ただ、わたしがお伝えしたいことは以下のふたつである。いちこめ。みっつの密は極力避けるように行動しています。本日の佐原、銚子行も…

流星のように

潤一郎の未完小説「鮫人」(1920・大正9)を読む。バルザック的大作を目指して書かれ始めたとも言われるが、物語が進むほど散漫になり、深夜の浅草の描写で途切れた。同年、潤一郎は横浜の大正活映株式会社文藝顧問に就任しており、そっちが忙しくなったとか…

おいしいたべもの

くもりときどきあめ。きょうふう。とうきょうはそのていどですんでいますがきゅうしゅうにつづいてぎふやながのでかせんがはんらんしてたいへんです。せんじょうこうすいたいはおそろしい。つゆといえばしとしとあめがふるというふぜいはもうむかしのはなし…