川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

千葉大西千葉キャンパス教育学部2号館にて

f:id:guangtailang:20230508200204j:image連休中に京成バラ園に行った。ここもまあかなりの人出だった。バラの花を模したジェラートを前回来た時ふたりで舐めて、この日もHさんが買ってあげるよというので長い列に並んだが、途中で売り切れていることに気づいた。初夏のような日で、彼女も僕もサングラスをかけていたが、僕のそれはMに評判が悪く、〈すかしてますね〉と言われた上に借金の取立屋のようだと嗤われた。きゃつはグラスという道具が似合わないから嫉妬しているのかもしれない。僕らはふつうのジェラートとバラの練り込まれた最中アイスを食べた。Hさんが花を眺めながら〈シエラ〉と言うのを何度か聞いたことがあるのだが、今ならそれが〈謝了〉で、花や葉が散る、しぼむという意味だとわかる。そんな僕のHSK5級の試験もあと5日に迫っている。西千葉まで行く。

f:id:guangtailang:20230508200158j:imageとかなんとか書いているうちに、HSK5級があさってに迫ってきた。ちなみに5級試験は聴力(ティンリー)、閲読(ユエドゥ)、作文(ズオウェン)で構成される。5級6級は合否の判定がなされず、上記3種目それぞれの点数と合計点で表されるが、6割(180点)以上を取っていればその級のレベルを有しているとされる。それでここがおもしろいのだが、3種目のそれぞれで6割を上回らなければいけないということはないらしく、たとえば、聴力80点、閲読55点、作文52点でも合計187点で5級レベルということになる。

f:id:guangtailang:20230508200207j:image時間が前後するが、7日にHさんが池袋でパーマをかけているあいだ、サンシャインシティの裏手にある池袋穴場のひとつ、古代オリエント博物館に足を運んだ。雨のサンシャイン通り、日曜日のシティの地下街アルパは僕の子どものような年齢の若人たちでごった返しており、そこを突っ切ってエレベーターに乗り7階、博物館に到る。

f:id:guangtailang:20230508203801j:imageほとんどの展示物が写真撮影可なので、入館者は皆パシャパシャ撮っている。その音が静謐な空間に響く。鉄製武器・戦車などでオリエント世界を最初に支配したアッシリア帝国。雨の日でも喧騒が絶えないこの街の雑踏とは隔絶された場所である。

国語学習者の癖で、中文のパンフレットもつい手に取ってしまう。この地域一帯を〈東方〉と呼ぶのは無論欧州からみて東側ということで、インド、中国はもっと東にある。島国に文明と呼ばれるものはなく、中国文明カウンターカルチャーである。

f:id:guangtailang:20230508200152j:imageこの日は御徒町高架下のエッグベイビーカフェでMと待合わせいていたが、その時刻まで30分ほどあったので上野公園を散歩した。連休の行楽日和で動物園はやばい行列になっている。上記店舗は10時開店だったが、行列するのがわかっており、9時40分現地到着時点ですでに7、8人の列の後方に並んだ。すぐ前の女性三人組の会話が耳に入ってくるが、どうやらうちふたりが上京者らしく、今回も帰省しないでわたしたちなんとかかんとかと言って、高い声で笑い合っていた。

入店し、今日は2階に陣取ったが、注文時もかなり並ぶので先にMのたのむものをラインで訊く。いい店だと思うが、なんにつけこれだけ並ぶと食べる前に少し疲れてしまう。

f:id:guangtailang:20230514165438j:image14日午後1時30分よりHSK5級を千葉大西千葉キャンパス教育学部2号館で受験した。早めに家を出て、友人Jの勧め通り午前中に駅前の西千葉稲荷大明神を参詣し、昼飯を千葉大道路沿いのプルメリアという店で食った。南国的な雰囲気だった。店員女性の愛想がよく、気持ちよかった。カラスの鳴き声のうるさいキャンパス内を進み、午後1時過ぎ、目的の建物に到る。すでに受付を待っているひとびとがいる。手続きを済ませ着席。教室を見渡してみると(座席がいちばん後ろで見やすかった)、若人が大半で、僕が上から3、4番目くらいの年齢のようだ。女性が多い。ツイッターを眺めていてもHSKを話題にしている女性が多いし、語学系ユーチューバーも女性がよく目につく。語学とは女性のものだ。と呟いてみる。

試験の手応えはというと、聴力は後半の数個にわたる設問でほとんど内容をつかめないものがあった。香港の会社のなんたらかんたら。閲読は時間が足りなくなり、試験監督の5分前の声に最後の方、急ぎ足でやった。作文は語句の並べ替えはかなり出来た気がする。80字作文はJにさんざっぱら叱咤激励されていたので、文法的間違えは顧慮せずとりあえずマスを埋めた。〈彼此〉を使うのを忘れた。それぞれ6割はいっていると思うが。

今回の反省。普段腕時計をしないので教室に持ち込まなかったが、時間配分の確認にやはり必要。また、そんなに濃くもないシャーペンの芯でマークを塗ったが、2Bの鉛筆がやはり望ましい。中国人の妻と毎日喋っているからといって、ある程度の時間を確保して過去問解くなりちゃんと試験対策しないと、高得点が取れるほど5級は甘くない。しばらく時間をおいてもう一度5級に挑戦したい。