川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

隅田川

濁流

区内のスポーツセンターで期日前投票を済ませ、帰りに眼下のプールを見やると遊泳者はほとんどいない。久しぶりの青空とはいえ平日の昼下り、気温もそこまで高くないのだからもっともなことだ。子供らの夏休みは20日からだっけか、その頃は台風の影響でまた…

歳末

新居の3階にベッドを据えましたが、クロゼットは全部Hさんが使っており、基本的に彼女の部屋です。それはこの家を最初にふたりでみたとき、2階の和室は好まない、特に畳の匂いが気になるとHさんが云い、それならあなたが3階、2階は私の書斎にするけれど、と…

橋場今昔

『加藤嶺夫写真全集 昭和の東京2 台東区』(川本三郎・泉麻人 監修 deco)。昭和40年代、今から50年近く前に撮られた写真で、私もまだ生まれていないが、この頁を開いてしばらく眺めていると、あそこかなとめぼしがつく。私が高校生まで育った台東区北東部の…

黑白还是彩色?

ウレタン敷きのジョギングコースをウオーク。標高の高い場所はもう紅葉が見頃だといいます。先日行ったアルプの里はまだ全然でしたが、短い期間でめざましく色づくのでしょう。最近、ドコモのCMで一休さんのでかい仮面を被ったわけのわからないやつが流れて…

老いの微笑

久方ぶりにウレタン敷きのジョギングコースから対岸を撮る。最近とみに眼が悪くなって、スマホの文字が見えにくい。文庫の活字が見えにくい。事務所の地図が見えにくい。中文教室でノートをとっていても自分の書いた文字が見えにくい。かといってたとえばス…

切なさとだらしなさと

午後から晴れた。が、またぞろ台風が発生したらしく、その14号ヤギの進路が、僕が飛行機に乗る日まさにその空域を目指しているようなあんばいなのだ。困ったなあ。 会社をやめた恵子(山口百恵)が友人と不倫する元上司の岩淵(津川雅彦)に、「家庭にお戻り…

瑞華

交通量が多く、大型車もひっきりなしに走行する明治通り。自転車通行帯を設けているが、こんなところ危なくて走りたくねえや。仮にちょっと走ってみれば、すぐに路駐のトラックに阻まれるし、それで右側に膨らんで車体に挟まれたり、タイヤに巻き込まれでも…

ある日曜

午後3時。荒川河川敷、虹の広場。右に東京メトロ千代田線、常磐線、つくばエクスプレスの3線を束ねたように1箇所に集中させた鉄橋が見える。そのちょっと先には東武伊勢崎線の鉄橋もある。都会の川に渡した橋なので、ひっきりなしにどれかの鉄橋の上を電車が…

その夏の加齢による衰えの今は

死者120人超、安否不明80人超。「平成最悪の水害」とまで呼ばれるようになってしまった。親戚が広島にいるので、一昨日父親が連絡したが、被害はほとんどないとのことだった。 洟が垂れて、喉がいがらっぽいという症状が数日前からあり、改源をのんで職務に…

浮遊感覚

《藤田敏八略歴》(KINENOTEより) 「【同時代の空気を青春映画に刻み込む】朝鮮・平壌で生まれ育ち、終戦とともに三重県に引き揚げる。東京大学仏文科在学中は演劇活動に熱中し、俳優座養成所にも通った。本名は繁夫で、1968年までは“藤田繁矢”名義で脚本・…

批難

今朝、玄関のドアを開けた瞬間、熱気を含んだ風に纏わりつかれて、中庭には光が降り注ぎ、東京、梅雨明けた!?と感覚した。まだ6月だのに。水不足が憂慮されるな。 門外漢ながら。昨晩の日本対ポーランド戦の後半残り10分強の緩慢且つ消極的なプレーに、海…

九州

仕事の関係でウィークデイを北九州で過ごしている友人がいるが、彼がこちらに帰ってこない週末に行った呼子のイカをたびたび絶讃しており、私は最近俄かにそのことが気になり始めた。その友人SPはじめ呼子のイカの活き造りを食べた人は皆、その透明さ、新…

ひとの基底

土曜日の午後。肌寒く、いつ降ってきてもおかしくない空模様。23区西部に住むK夫妻と丸千葉。この名店の誉れ高い居酒屋は僕の地元にあり、ふたりはわざわざ足を運んだかたち。といって、夫妻はもとより僕も暖簾をくぐるのは初めてなのだ。Kたっての希望で…

雨なので

梅雨らしい天気。雨なので、キャンセルが1件ありました。 昨夜9時頃の隅田川沿いは涼しく、風に乗ってクチナシの甘い香りが運ばれてきます。ウレタン敷きのジョギングコースをずっと歩いていくと、終点の辺りにスキンヘッドの白人が仁王立ちしており、まだ…

橋の上

隅田川に架かる橋の上から。左側のマンション群が荒川区の「新しい街」、右側の高速高架が墨田区の鐘ヶ淵辺り。 この一帯のランドマーク、3つの丸いガスタンク。 永井荷風の『断腸亭日乗』 1937(昭和12)年7月7日の日記にも出てくるという。 「裏手の屋根上…

涼菓

私の好物、若あゆ。外側のカステラ生地と中身の求肥の組み合わせ、かたち、そして目と鰭の簡素な焼印がすぅき。 今日の午前中、川沿いの土手を自転車で走っていると、あたかも高原の夏のような爽やかな空気を感覚して、気持ち良さに思わず目をつむった。この…

蛋黄酥

蛋黄酥(ダンホアンスゥー・塩漬け卵黄入りまんじゅう・塩漬け卵黄入りパイ)。まあ、どちらかといえば、パイです。酥はバターの意味だから。Hさんが昨日持ち帰ってきて、欽州市というのを知らなかったので、勉強しながら食いました。 朝、追われる時間のな…

ニューサマー

久方ぶりに川沿いのウレタン敷きジョギングコースを撮ってみる。なまあたたかいような風が吹く。時間は午後の8時半だが、コースを走る人、ウオークする人が多く、しょっちゅうすれ違ったり、追い抜かれたりして賑やかだ。自分たちも含め、皆肌をねっとりと光…

輝くように繁茂する緑の

一見文句のつけようのないお天気なのだが、実のところ髪がめちゃくちゃになぶられるほどの強風である。 最近思うのだが、自分は草木の名前をあまりに知らな過ぎる。名前もそうだし、生態も知らない。母親は長年いけばなをやっているから、ぱっと見てだいたい…

汐入

午前中、暗い空から雨が落ち始め、連休明けからつづくなあと思ううち雷鳴が轟いた。気圧の谷間か。雨は昼過ぎに止み、それを見計らって自転車で出発した。 隅田川沿いのニュータウン道路をゆく。この一帯、私が中学生くらいの頃(だから80年代後半)から大規…

ゾーン

昼頃までひどい雨が降っていたが、そのあと急激に晴れた。午後6時、仕事を終えて、今日はひとりの晩飯なので、スーパーへ買い物に行った。おれの住んでいる地域は23区には案外珍しい大規模に再開発された、いわゆるニュータウンで、子供が多い。仕事をしてい…

涼州

明治通り、丸いガスタンクのみえる交叉点。 鉄鍋餃子味が可能なら羊肉串味だって可能だろう。 「涼州」とは現在の甘粛省のあたりらしいが、いわゆる西域とか辺境という場所で、古くから多民族が住んでおり、漢民族にとっては交通・国境警備の要衝であった。…

サラダピッツァ

2005年7月。その頃ぼくはまだ独身で、夏の土曜日の昼下がり、両親、弟と一緒に買い物に行き、その後食事などしたものだった。 江東区東陽町の東京イースト21に当時あったスーパー、生活創庫(現在はサミットに変わっている)で雑貨を買い、大通りを渡ったと…

ガキどもとじいさんら

2008年4月11日、台東区清川2丁目。春のドヤ街。 母親の実家がある神戸で私はこの世に生まれ落ちたが、育ったのはずっと台東区北部の隅田川沿いで、山谷(さんや)と呼ばれるドヤ街に近接していた。そんな説明を別の土地の人にすると、小さい頃、危険な目に遭…

東京駅へ

川沿いのウレタン敷きジョギングコースはすっかり雪も融け、冬のランナーたちが行き交っている。防寒した私が煉瓦色の道をウォークしていると、ふいに左手の段段から赤いパーカーを着た中学生くらいの女の子が飛び出てきて、目の前を横切った。そのまま彼女…

清潔な空

今夜も土手に繰り出し、ビブラムの底でめりめりと氷を割りながら歩く。しかし、瘤のように固まった氷はびくともしない。たまにずりんと滑る。この感触を妙に楽しんでいるのは自分でも変質的だと思う。 この道、南側に高層マンション群が林立している場所の氷…

土手がハルピン

東京23区に低温注意報が出た。冬季のものとしては33年ぶりだという。明日の最低気温がマイナス4度だから、水道管の凍結に注意せよと気象予報士。そして、日本海側には大寒波が居座っているという。 晩飯のあと、私は隅田川沿いの土手を歩いた。人ひとりが歩…

東京が長岡

住まいのそばの川と土手。本日の雪で東京が長岡みたいな景色である。帰宅途中、橋の袂で雪に滑った軽トラが坂道をずるずると後退してきた。タイヤは唸りを上げているが、空回りしている。後ろから来たクルマも上ろうとして横滑りしている。今日は関東一円の…

吹き抜けのカーブとペデストリアンデッキ

昼飯をヘルシーにしようと思って、千住ミルディス9階にある野菜を中心に出す店舗に入った。吹き抜けのカーブが洒落た店内を見廻すと客の9割が女性だ。下町だから気取らない中年も多いみたいだが、おっさんいちにんで入る店ではないな。Hさんと一緒で幸い。 …

今年旅行したなかで

荒川区南千住(人口46,000余人)のタワーマンション群。ララテラスに仕事関係の雑具を買いに来る。冬らしく晴天がつづいており、涙ぐましいブルーの空に爽やかな心持ちだ。 今年旅行したなかで印象に残っているのは南信州の飯田かな。南と中央のアルプスのあ…