川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

上海・メガロポリス

去年、ひたち海浜公園で

Hさんは疲労困憊し、今日は仕事を休むという。しばらく前から神経病(シェンジンビン・頭おかしい)の同僚と付き合わざるを得ず、そのストレスがすごいようだ。傍から見ていてそれがわかったので、そいつをなるべく相手にしないようにできないのかと言った…

食卓

帰宅したらモモさんがいた。 僕が2階で着替えているあいだ、食卓に手際よく料理の器が並ぶ音、Hさんと彼女が上海語で雑談する声が聞こえてくる。お互い早口で声が大きい。下りていくとコップに氷を入れ、自家製梅酒を注ぐのが僕の役目。お喋りのやまないふた…

チートデイ

三年ぶりか、いやたぶんそれ以上ぶりだろう。細かいところはもうわからない。今年に入って彼から連絡をもらい、今は日本にいるのだと知った。以降、なかなか僕の都合がつかなくて悪かったのだが、今日秋葉原で会った。 ここ数年、彼は上海にいたり台北にいた…

倦む壮年

Hさんの西川口の会所が閉鎖され、2週間。まるで家庭妇女(専業主婦)のようだとボヤきながらもひねもす家に留まり、炊事洗濯をやってくれている。たまには運動がてら川沿いの桜を見に行ったり、近所の上海人のおばさんと家を行き来したり、一緒に超市に行っ…

Nという女

忘年会から帰って、裸でシャワーを浴び、ベッドに仰臥すると、すでに横になっていたHさんがひとつ話をしてあげましょうと言う。どんな話だいと私。彼女はおもむろに始める。 Hさんの息子ディンディンはすでにシャオレイと婚約し、婚纱照も撮っている。来年…

ティンブドン事件

月が替わって今年もあと1ヶ月。インプラントの土台は周辺組織と結合しつつあるが、仮歯は来年になってしまうだろう。費用も期間も手順も事前に知ることができても、いざやってみるとまた違った感慨を抱く。ここに至るまで一進一退の攻防もあったが、やる前は…

醉蟹

4日、小春日和。最近、Hさんが気に入ってよく行っている巣鴨の上海料理の店。ぼくは初めてなのですが、蟹好きの彼女が醉蟹(ズイシエ・酔っぱらい蟹)を食べさせたいというのでひょいひょいついていきました。T恤いちまいでよいくらいの陽気で、街路を歩い…

チャイナタウン(2日目)

朝、カーテンを開けると快晴。港湾を飛ぶ鳥。正面に鎮座する氷川丸。山下公園をジョギングする人々。だが、鏡に映る壮年の顔はぶちゃむくれている。昨夜、塩分の摂り過ぎかも知れない。 新館5階で朝食を食べ、時間を見計らってチェックアウトし公園を散歩す…

ゴルゴンゾーラのパンを囓るだけ

山椒魚のようなゴルゴンゾーラのパンを昼飯に食べる。これは昨日、両親が小狗を連れて茨城方面をドライブし、ついでに寄ったペニーレインという店で買ったものを今朝くれたのだ。レシートも入れっぱなし。9月になり、もう1年の3分の2が過ぎた。それで何を言…

諸曁の夕暮れ

13日午後4時過ぎ、メガロポリス上海虹橋駅から高鉄(ガオティエ)に乗車する。諸曁(ヂュージー)から迎えに来てくれたのはHさんの息子、ディンディン。彼はバスケットボールをやっているが、黒のタンクトップに短パン、手ぶらのサンダル履きという練習帰り…

虹口にて

「虹口(ホンコウ)にて」 上海軌道交通4、10号線のふたつが交叉する海倫路(ハイルンルゥ)駅のそばに宿をとった。漢庭(ハンティン)酒店。この簡素なホテルはチェーン展開しているので、いろんな場所で目にする。日本でいえばビジネスホテルのようなもの…

上海(朝)

11月13日朝、ホテルから運河沿いに歩いていくと10分くらいで1933老場坊に着く。 この辺り、租界時代には日本人居住者の盛り場として賑わっていたらしいが、再開発により往年の面影は無い。ただ、1933老場坊は当時工部局が建設した屠殺場で、強化コンクリート…

上海(夜)

上海の貌、外灘。 蘇州河の最下流に外白渡橋は架かる。そして、蘇州河はここから黄浦江に合流する。背後に聳えるブロードウェイマンション。オールド上海を代表する橋と建物。『名誉と恍惚』を読んだからには、是非ここには来たかった。まずは夜。 浦東の夜…

上海(日中)

11月12日、上海。軌道交通4、10号線海倫路站そばの漢庭酒店に泊まる。日本のビジネスホテルみたいなもので、チェーン展開しているからいろんな場所で目にする。 この場所、虹口(ホンコウ・ホンキュウ)は上海が「魔都」と呼ばれ始めた頃(1920~1930年代)…

定番

2012年7月16日、蘇州観光の定番スポット。雲岩寺塔(虎丘)、高さ47.7m、北宋の時代(961年)に完成。地盤沈下により徐々に傾いている。運河遊覧。船を降りる間際に、左側の脛も露わに座っているおやじから絵葉書セットを買わされた。祖母に出すのに1枚だけ…

蘇州のピパ

2012年7月16日、蘇州。上海~蘇州は100kmちょっとで日帰りで行ける。水郷、シルクの博物館等廻って昼飯レストランの席に座るやいなや、服務員がどんどん皿を運んできて、ひとりでは到底食べきれない量となった。と、すかさず楽器を持ったおばちゃんがやって…

雨の上海

2012年7月14日、雨の上海、東方明珠電視塔。エスカレーターの乗り方。ぎゅうぎゅうに乗って、尚且つ傘も差します。今でもよく憶えているのが、展望台に上る客の列に並んでいた時、鋼鉄のでかい扇風機が風を掻きまわしているのだが、がらんがらん異音が鳴って…

田子坊

2012年7月15日。日本のガイドブックに載っていたので田子坊を目指したのだが、現地でどうも要領を得ない。即席で雇ったガイドもタクシーの運転手も知らないという。それでも当時なんとかたどり着いた。入口にでかでかと田子坊とでてるやんけ。 あとで調べて…