川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ふとキリル文字

31日、曇り。高速に上って笠間市へ。Jとの三峯神社以来の遠出だとすれば、2ヶ月ちょっとぶりか。この間、クルマ自体に乗らなかった。Hさんも久しぶりだったので、少し酔ってしまう。私は肥えてしまい、シートベルトを押し上げる躰になっていた。 田園風景…

橋の上、日没、エレファントスキン

橋の上。墨田区、荒川区、台東区の境界。Hさん言うところのイェウスパ、すなわち業務スーパーへ買い物に行く。酸菜鱼をつくるため。神戸物産も神戸屋と同じで神戸市にあるわけじゃないようだ。そうですか。 ボーネルンドの紅いフリスビーを買ったので、夜、…

黒色のところ

だいぶ以前から冷蔵庫の中にある阿胶糕。わりかし嵩張る箱に入っているから気になる。Hさんに字を教わりがてら、これは何なのかと訊ねてもどうも要領を得ない。ただ、女が食べるモノだと言うだけ。ある時、包装紙を剝いて試しに私もかじってみた。むやみに…

丝绸之路②

久しぶりに気持ちのいい晴れ。Hさんは昨日池袋で髪型を整え、今朝1ヶ月ぶりくらいに西川口へ向かいました。Gは洗濯物を干すとそれ以上家事をする気にもなれず、デーツをむしゃむしゃかじりながら、おれも散髪に行くかと一瞬考えましたが、どうも気乗りがし…

服务员

19日深夜。枕元にパソコンを置き、「大海嘯~中国 銭塘江の逆流」をNHKオンデマンドで。1985年の作である。舞台は浙江省。後頭部をこちらに向けて横臥する女が、ボリュームを下げてくれろと言う。そりゃそうだな。ごめんなさい。 浙江省出身の女は勿論大海嘯…

丝绸之路①

17日、晴天。気温も30℃近くありそう。思いつきでバドミントンのラケットとシャトルをリュックに詰め、荒川(放水路)の河川敷に行く。 なんとなく予想はしていたが、シャトルが風に流されて、思う場所に全然飛ばない。まともに打ち合えないからHさんもうん…

夜よ、濡らして

13日夜。デスクに向かい三浦哲郎『おろおろ草紙』(講談社文芸文庫)を読んでいると、外で男女の諍う声がする。女が、あんたは自分のことしか考えてないのよと言い、それに対して男がもごもご返している。障子を少し開き、前面の狭隘道路を覗いてみると、女…

ルベレンウェイシェンモブパーディヂェン?

ルベレンウェイシェンモブパーディヂェン?と訊かれたって、そりゃ、地震があることが日本列島の常態だからだよ。日本人は慣れっこなんだ。怖くないことはないが、皆覚悟ができているんだろう。ここに暮らす限り、大小さまざまな揺れと死ぬまでつきあってい…

死神の列

五味川純平『人間の條件』(岩波現代文庫)読了。何か巨大なものを突きつけられたという気がする。ただ、その塊に対して私ならこうでこうでと今は反射できない。今後もできないかもしれない。楽しい読書とは到底いかぬ作で、途中何度か、私は読むのをやめ、Y…

テンソク

晩飯を食べている時、昔、中国に纏足という奇習があったですよねと向かいの女に振ってみた。相手は何のことかわからない様子で、箸のあいだに肉のかけらを挟んだ。こちらもテンソクの中文発話がわからないから、ジャオ(脚 jiǎo)の指をこうして内側に折り曲…

青空美容院

二三日前。晩飯を食べ終わり、隅田川沿いを浅草方面に向かって散歩する。こっちは久々に来たが、ブルーシートの段ボールハウスがかなり減った印象。それでもHさんは讨饭的人(タオファンダレン)に妙に興味を持つ。以前、餓死しないのかと心配げに言うから…

ピンチヒッター

自宅の面した狭隘道路に居ついているキャットを撮影。しゃがみ込んで、コロナの現在状況を知ってますかと訊くと、首を少し持ち上げた。 近所の精肉問屋が最近弁当を売り始めたので、試しに買ってみる。Hさんは中国人のご多分に洩れず冷めた米は食わない。 1…