川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

黒色のところ

f:id:guangtailang:20200528000753j:imageだいぶ以前から冷蔵庫の中にある阿胶糕。わりかし嵩張る箱に入っているから気になる。Hさんに字を教わりがてら、これは何なのかと訊ねてもどうも要領を得ない。ただ、女が食べるモノだと言うだけ。ある時、包装紙を剝いて試しに私もかじってみた。むやみに堅い。木の実や胡麻を塗り固めた黒色のところがグロテスクな模様の石みたいで、噛み切るのにかなりの咬合力を要する。インプラントも安定している今だからいいが、2ヶ月前なら食うことを諦めていた。味道もはっきりしないし、見かけから漢方的な何かだろうと推測、それ以上追求しなかった。その後も、Hさんがむしゃむしゃ食べ進めている様子はないことが透明な箱越しに知れるのだった。

今日、日本語の達者な四川女性と河北女性の会話をYouTubeで視聴している時に、阿胶がロバの皮だと知った。それはおもしろい、すかさずWikipediaの頁をあたると、

阿膠(あきょう、中国語 オージャオ Ējiāo、学名: Asini Corii Collas)は、生薬の一種で、ロバの皮を水で加熱抽出して作られるにかわ(ゼラチン)のこと。

血液機能を高める効果があり、主に貧血や婦人病への処方や、美容のために用いられている。

 とのことである。胶の繁体字が膠、にかわだ。河北女性はロバの皮は丈夫なので、それを使って人形劇の人形を作れるとも語っていた。

阿胶糕は、冷蔵庫から出してしばらく時間をおくとだいぶ柔らかくなる。黒色のところが。かじるのもさして苦労しない。といって、うまいもんじゃない。ただ、古今東西、たいていの女性はナッツ類が好物なので、阿胶糕はいい零食なのでしょう。

f:id:guangtailang:20200528084616j:imageこれが上蓋。阿胶が何なのかはHさんも知らなかったようだ。

f:id:guangtailang:20200528084628j:image箱の裏面。山東省の特産品か。常温保存でいいんじゃない?

f:id:guangtailang:20200528115446j:image28日昼。鳥めし弁当、シーザーサラダ。