川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

f:id:guangtailang:20210625210614j:imageこの前の土曜日。新しくなった上野駅公園口でMと待ち合わせたのだが、定めの時刻直前にラインにメッセージが届く。眠ってしまい、乗り過ごしました。今、〈なみなかざと〉。これから引き返します、ごめんなさい。上中里か。いつも東京の東まで来てもらっているが、今日はまたお疲れのご様子。彼女の京浜東北線もさすがにそっちまでは馴染みがなかろう。小糠雨が降っており、私は改札の庇の下にいたが、こんな日でも盛んに人が往来する。公園の奥の方は白くけぶっていた。ひとびとがその中に消えてゆく。美術館とか園内の施設は事前予約制なのだろうが、どれも屋内だからな。パークサイドカフェでランチ。

f:id:guangtailang:20210626123409j:image店を出ると雨はやんでおり、公園、不忍池に沿って散歩する。その時、Tシャツ一枚のMが腕を掻き合わせるようにして寒がり、羽織るものがほしいというのでABABに案内し、彼女が適当に見繕って買う。ここで私が自分の着ていた長袖をビャッと脱いで、彼女の肩にかけるという選択肢がないではなかった。が、帰り際にシャツを返してもらい、彼女がそれなりに長い帰途につくことを思うと、その考えを消した。あるいはそのままシャツを貸し、次回返してもらうという選択肢もないではなかった。が、その時そこまで考えが及ばなかった。両方とも断られる可能性は低かったはずだ。また、断られたとてへこむ年齢でも人生の現在地点でもない。相済みません。ハスで埋め尽くされた様子をみたMが池に寄っていく。「カメ、いないかな」「カモはいるんだけれど。なにかしら」

f:id:guangtailang:20210625210626j:image金曜日。錦糸町。ぎらぎらとしたまさに夏の日。ふた月にいっぺん仕事の用があって日中に来る。タワレコ山下達郎の『GREATEST HITS!』と『僕の中の少年』のCDを買う。両親はとうに持っているが、自分で買うのは初めてか。〈蒼氓〉という言葉は後者で覚えた。

f:id:guangtailang:20210625210652j:image客先に向かう前に昼飯。錦糸町に来ればいつもの中国料理店。コロナの影響なのか客が少ない。ただ、私が食っているあいだに電話が数本鳴り、デリバリーの注文が入る。日本語で対応していたから、日本人からだ。ダムウェーターの脇で2階に注文を通す時には当然中国語を話すわけだが、今日の可愛らしい服務員には反り舌音が感じられなかった。

f:id:guangtailang:20210625210658j:image干し豆腐と鶏のササミの胡椒炒め。久しぶりにこんなに米を食った。

これを書きながら上述の山下達郎のアルバムを聴いているが、アルコールも入ってないのに泣きたくなるほど良いな。あたりまえですが。