川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

「STORY」

f:id:guangtailang:20210117181547j:imageファさんの股間モーラステープを貼る日々。16日に病院へ行って、経過は順調。ただ、完治までにはあと2、3週間かかるとのこと。松葉杖なしでも少しの距離は歩けるようになっている。ただ、そうすると太腿に炎症が起こるのだった。ちなみに浙江方言か別の言い方か知らぬが、彼女は松葉杖を〈グァンバン〉と言う。辞書で調べると、拐杖(Guǎizhàng グァイヂャン)とある。バンは4声で発話しているから、〈棒〉の可能性が高い。あらためては聞かないが。夜ははちみつ入りの牛乳を飲ませる。勿論、冷たいといかんわけで、レンジでチンする。

f:id:guangtailang:20210117181734j:image先日、自宅にドラゴンフルーツ(レッドピタヤ)が20個くらい届いた。今は10個くらいになっている。おれはならないが、ファさんは翌朝のおしっこがピンク色だったと驚いていた。

f:id:guangtailang:20210117181741j:imageこんなだったのでしょうか。尾籠で相済みません。これはレッドピタヤを食べた後の器に水を入れたものです。念のため。こんなのを再現しようとするから、ビェンタイと言われてしまうのですね。

f:id:guangtailang:20210117182453j:image最近、石黒ケイの「STORY」をよく聴いている。なんなら今だって聴きながらキーボードを打っている。一体いつの音楽だって問われれば、1981年。じゃあ、一体どんな歌手なんだって問われれば、おれだってこの曲含め数曲を知っているに過ぎないんだが、それらから受けた印象を見事に言語化してくれている方がAmazonのレビュアーにいらっしゃるから抜粋させてもらう。女優でいえば、原田美枝子と同年代。

特に声が好かったり、歌唱力があったりするわけでもないのだが、神奈川県でも茅ヶ崎という独特な地域出身から生まれる潮風塗れの空気感、正当に背を向け斜に構えた清潔なやさぐれ感、何処となく漂う薄幸さは唯一無比。

 (長崎成明「この豪華な作詞陣に驚いてください」)

この方はあとの文章で「タイトルは忘れたが、日活ロマンポルノ作品で、印象的に使われたのが、1曲目の「STORY」。」と言及されている。この作品が『黒い下着の女』(1982)である。おれが観たロマンポルノはトータルで100~150本程度だと思うが、個人的にこの映画はベスト10に入っている。なにせ主役の倉吉朝子のあっけらかんとして破滅的な魅力に負うところが大きい。だから、そこに嫌悪や抵抗を感じるとこの映画は駄目なものになるだろう。冒頭の列車内の便所で流れ始め、またスナックをクビになったあとの大股開きで流れる「STORY」のうら悲しさは絶品と思う。

guangtailang.hatenablog.com

f:id:guangtailang:20210117184037p:plain会社の金を横領し、東京へと逃亡するふたり。「STORY」が流れている。歌詞を検索しても出てこないんだ。糸井重里の手になるという詞は、この映画にやけにハマっているのに。最初の方はこんな感じ…

 海沿いの道に落ちていた STORY 拾いあつめる人もなくて

 季節が変われば退屈な  STORY 誰も似たような忘れもの

 ああ その頃は笑ったじゃない 泣いたりもしたじゃない

 会えたり会えなかったり どきどきもしたじゃない

 STORY STORY STORY STORY[

 BOY MEETS GIRL  GIRL MEETS BOY

 STORY STORY STORY STORY… 

f:id:guangtailang:20210118133302j:image《鬢に白髪も混じって》。

つづいて、シリー シリー ラブストーリー と聴こえるのだが、SILLY  SILLY  LOVESTORY  かしら。(親密さを備えた)くだらないラブストーリー。