川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

飴色をかじる。

f:id:guangtailang:20191204231756j:image晩飯のあと、Hさんの買い物に付き合い、ついでに好物のころ柿を買う。ドラッグストアでは同業者のKに会う。これで二度目だ。来年の初め、彼からある立場を引き継がねばならない。そうゆう成り行きになった。

東京オリンピックの開催がだいぶ先の気がしていたのと同様に、その立場が廻ってくるとして随分先だと思っていたが、目前まで来てしまった。断るという選択肢が無いわけではなかったが、そうせずに何が前向きに考えさせたかというと、己の老いではないか。40代の人間がなんの老いかと問われれば、ならば壮年の衰えと答えたい。ありていに言えば、40代は油が乗って云々というが、青春すなわち冒険的野心の諦念に至るのがこの年頃だろう。「いや、おれはまだ敗北などしていない。退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」ということなら、その気持ちは心のうちに仕舞っておき、密かに青い炎を燃やしつづければよい。別に48歳で青春することが悪いとも思わない。ただ、表立って叫ぶのはちょっとみっともないだろう。同時にさまざまな躰の故障が出始めるのもこの年頃だ。心身両面にわたり、壮年の衰えはひたひたと迫りくる。現にこの文章は初めての遠近両用眼鏡を用いて書いている。

まだ池袋の中文教室に通っていた頃、現在は一児の母になっているらしいQ老師に、オリンピックの頃には東京にいないかも知れないしなどと嘯いた憶えがあるが、まあやっぱりこうして相変わらずいるのよね。リニア新幹線はどうなっているんだっけ。静岡県と揉めて工事が停滞してるんだ。こうしてみると2027年もすぐ来てしまうような気がして。

f:id:guangtailang:20191204232415j:imagef:id:guangtailang:20191204232423j:image【JAみなみ信州サイトより】