川、照り映えて

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

カフェ怪奇坂

f:id:guangtailang:20251201000506j:imageつくば市のCOXに行ってきた。その存在は以前から知っていたが、今回初入店。抜け道なのか交通量の多い裏通りに、「要塞」とも評される偉容で建っている。目の前の駐車場がいっぱいで、ぐるぐる回ったすえ第2駐車場を見つけて駐めたのだが、そこは代車駐車場の中に数台分借りているらしく、よく見ないとわからない。

入口のドア(これがまた面白い回転扉なのだが)の道を隔てた反対側は墓地で、Hさんが案の定、「ここはちょっと変だ」と言い始める。「そうだ、変なんだ。見てみ、このでかいドア。それにこの建物。だから来たんだよ」と返す。中に入ると正面の大テーブルは若い男女で賑わっており、僕たちが最年長かとも思えた。Hさんも安堵した。

僕とHさんが気に入っているつくばのカフェに今鹿島のジャーナルカフェがあって、そちらには5回くらい行っている。食後、平野の向こうに筑波山を遠望しながら、この辺に住むのもいいなあと空想的に言い合い、付近をぶらぶらする。

f:id:guangtailang:20251201000503j:image今となってはあまりいたくもない池袋にいた時、Hさんから連絡が入り、私たち伯爵(西口北の喫茶店)にいるから来ればと言う。それで行った。店内は混み合っており、階段のところで数人の若者が空くのを待っていた。レトロカフェ・ブームはつづくよどこまでも。ひらひらと手を振るHさんの他に女性が3人。顔なじみの瀋陽人、ほかの2人は初対面だが妙に顔かたちが似たおばさんで、あとで聞くと瀋陽人と福建人だった。

僕だけシナモンティーを飲んでいると店員が来て、2時間制なので他の人ももう一杯注文せよと言う。それで河岸を変え、四季香の上に入っている清真(ムスリム)料理のアリヤへ。時間が早かったからか、人気店は空いていた。僕が昔瀋陽に行った時、清真美食街で飯食ったよとか、次は怪坡(怪奇坂)に行ってみたいなどと話すと瀋陽人は喜んでくれ、「次に瀋陽に来る時はわたしが案内するから任しとき」と大声で言った。

30分ほど経った頃、黒っぽいジャージのような衣服の少女があらわれ、僕の前に座った。瀋陽人の娘で、あとで聞くと19歳だった。さすがに化粧っけがなくても白いつるつるの肌をしている。彼女は日本語もネイティブ並みで、川越の家からわざわざ来たと言った。現在は高校生で、大学は瀋陽の大学を希望している。なぜかというと、日本国籍なので留学生扱いで、試験が一般の中国人と比べて楽だから。趣味はヒップホップ・ダンスで、日本の苦手なところは人と人の距離がいつまでも縮まらないところ。毛が白く瞳がブルーの猫を飼っている。話していると全然すれていない、素直なおじょうさんだ。笑うと顔がふにゃっとなるベビーフェイス。酔っぱらった僕は、大学生の彼女が瀋陽のカフェ怪奇坂でコーヒーカップに唇をつけながら、窓の外を眺めている姿を空想した。

f:id:guangtailang:20251201000457j:imageその後さらに1時間ほどして今度は眼鏡をかけた細面の女性がやって来た。僕たちはあらかたテーブル上のものを食べ終わっており、ビールやジュースを飲んでいた。それでも女性が多いから各皿に少しずつは残っていた。さらにグオバオロウ(鍋包肉)をたのんだ。これはハルピンの料理で、女性好みの味道だ。誰かが「ふつう豚肉を使うけど、ここでは牛肉だね」と言った。少し話がずれるが、僕は最近、週2か3で昼飯にビリヤニを食っている。事務所から自転車で行ける範囲の10数店舗を回った。それで気がついたのだが、南インドケララ州と表記のある店では牛肉の料理を出す。ビーフのカレーもビリヤニもある。基本ビリヤニしか食べないから他の料理はわからないが、ケララ州のビリヤニがいちばんうまい。

f:id:guangtailang:20251201000500j:image細面の女性は北京人で、外資系の会社に勤めていると言い、日本語が抜群にできた。日本語ネイティブでもあまり使わないような語彙を挟む。頭の回転が早いのはよくわかる。しかし僕は彼女に対してはあまり興味を抱けず、向かいのおじょうさんと話していた。

帰りは三々五々道端や駅構内で別れたが、「小姑娘(シャオグーニャン)」が好きだと口走った北京人は、自分の娘のような年頃のおじょうさんと並んで歩きながら話していた。

f:id:guangtailang:20251201131452j:imageこの映画(2001・万田邦敏監督)、北千住のブルースタジオで見たが、見ているうちにかつて見たことがあるという記憶がよみがえってきた。男女3人が言葉を刃にして斬り結ぶ。相互に癒されえない関係。ラストああなるが、長続きはしないだろう。

やりたいことはわかるし、先鋭的なのだろうが、最初に見た時も思ったが、正直好きな映画ではない。濱口竜介が影響を受けたとあるが、僕は濱口氏の映画も好きじゃない。僕はシネフィルでもなんでもないが、僕が映画に求めるものはこういうものではない。しかし当然に、こういうのが映画なんだという人たちもいると思う。

ただ、森口瑤子さんは素晴らしい。また少し話がずれるが、森口さんは高校在学中に芸能界デビューするが、その高校が僕が通っていた男子校の系列の女子校なのだ。だからなんだという話だが、それで親近感を持っていないと言えば嘘になる。

f:id:guangtailang:20251204174603j:image東北道の羽生PAではがれたシャークソールを地元の靴修理店でくっつけてもらった。最初、はがれた片方だけ持って行ったら、「もう片方も調べてみてください。同じ時に接着したはずだから、はがれかけていると思いますよ」と言われ、帰宅してみてみると果たして言う通りであった。両方で3,300円。