川、照り映えて

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

肝を冷やす

2年連続で年末に体調を崩す。今日は上野まで行って帰って、恢復の途上だ。

老齢の父親と一緒に仕事をしているのだが、彼も風邪をこじらせて痰のからんだ厭な咳をしているのに一向にマスクをつけない。仕事柄、不特定多数の客と近距離で接するのに。欧米か(古)。僕は今日もずっとマスクをしていたよ。

f:id:guangtailang:20251223133201j:image今月中旬、同業者のPとその妹C夫妻たちとの忘年会で予約した店から当日に電話があり、中国人のおばさんの声でガス(設備)が壊れたから営業ができないという。それじゃあどうしようもないですねと言い、電話を切った。その後、Cが腸粉を食べられる別の店をすばやく見つけてくれた。今日なんの気なしに食べログでその店を見てみたら閉店していた。湯島にある香港傳奇。果たして、ガス(設備)が壊れ、修理不能でやめるしかなかったのか。ちなみにこちらの店は浅草にもあり、何度かお粥を食べたことがあるので今度訊いてみようかな。

f:id:guangtailang:20251225124348j:imagef:id:guangtailang:20251231203515j:image中国人のやっている料理店とインド人(あるいはネパール人)のやっている料理店でやりくりしている僕のランチ。

ここの上にゆでたまごが乗って、お椀型で出てくるビリヤニは品があってうまいと思うのだが、種類がチキンとベジしかない。マトンが欲しいところだ。ケララ州の料理であれば、ビーフだってありなのだ。あと、タンドリーチキンが1個しか入っていないのも少し寂しい。他の店のビリヤニは値段も少し高めだが、チキンが2個、マトンならかたまりがごろごろ潜っている。ただ、店の内装と統一された食器、なにやらお香のように漂ってくる香り、流れているヒンドゥー音楽(?)を総合的に気に入って、つい足が向いてしまう。

f:id:guangtailang:20251224132121j:imageX㏌U。この人の歌声は無論素晴らしく、クルマの中でヘビーローテーションしているが、しゃべっている声は声で低くて耳触りが良い。父親も同じクルマを運転するが、彼のあとに乗るとボリュームがやや増した状態で彼女の声が流れるから気に入っているに違いない。蛇足ながら、「耳触り」という言葉は無い、「耳障り」ならあると年配の人から言われたことがあるが、舌触りとか肌触りのように耳触りを使用することも人口に膾炙してきているように思うがどうなのだろう。

今まで警察署の真ん前で信号無視をやったことが一度あるが、交通事故を起こしたことはない。これは20日土曜日のことだが、肝を冷やした。

その日は朝から鬱陶しい雨が降っていた。常磐道に上るべくいつものインターへ向かって走っており、下の場所に差し掛かった(この2枚はおとついあらためて現場を訪れ、写真を撮ったから快晴である)。

信号機のない横断歩道がふたつある。僕は写真手前の横断歩道手前で一時停止した。その時、写真奥の横断歩道に歩行者がおり、その横断歩道手前の反対車線に灰色のトラックが一時停止していた。手前の横断歩道には歩行者はいなかった。そのことはよく覚えている。

奥の横断歩道を歩行者が渡り切り、直角に交わる左の車道からもクルマが来ていないのを確認し、僕は発進した。と、次の瞬間、自転車に乗った制服の女子高生が運転席のすぐ脇まで来ていて急ブレーキをかけて止まった。僕もブレーキを踏んだ。彼女の差していた傘の骨の先端がフロントグラスにぶつかり、チャチャと鳴った。大事には至らなかった。彼女はなんとも言えない顔をしていたが、僕を責める視線ではないように感じた。僕は何度も頭を下げてから通過した。助手席のHさんが「安全運転しなさいよ」と中国語で叱った。

黄色の矢印線の場所を女子高生は走行していた。横断歩道ではあるので、完全に僕の過失である。雨で見通しが悪かったなどは言い訳にならない。あとで考えてみれば、右歩道の向こうが公園になっており、彼女はそこからノンストップで走ってきたと推測できる。僕のクルマは停まってくれていると思ったのだろう。対向車線の灰色のトラックは微動だにしていなかったので、女子高生の存在を目視し、公園から飛び出してくるのを予見していたのだ。

もう20年は前になるが、お客さんが交通事故を起こし、相手の歩行者は即死だった。その相手というのがこれまたうちのお客さんという数奇な事故で、いまだによく覚えている。のちに運転していたお客さんが言ったのが、「まるで人が空から降ってきたみたいに目の前にいた」。この感覚に近いものを僕も今回感じた。女子高生はまるで瞬間移動のように運転席の脇にあらわれた。とにもかくにも己の運転をいま一度点検し、過ちを起こさぬよう戒めなければならない。

常磐道に上ってからもしばらく僕の心臓は跳ねていた。

f:id:guangtailang:20251229143911j:imagef:id:guangtailang:20251229143924j:imagef:id:guangtailang:20251231152728j:image
f:id:guangtailang:20251224132118j:imageこれが肝を冷やした日に行った鹿島灘海浜公園です。到着すると雨は降っていませんでした。

皆さま、良いお年を。年末年始にクルマを運転する方は十分お気をつけください。