川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

いつかナプキンをつける日

f:id:guangtailang:20210725161125j:image病院食はあれはあれで、退院したら鰻が食いたいと思った。朝7時起床。ほんとうは病室の習慣で6時には起きていたが、Hさんが隣でスースー眠っているので、仰臥して過ごす。夜中のうんこのあとはよっぽど頓服をのもうかと思った。9時半、肛門から出血しながら、お出かけの準備をする。半閉鎖法ということは、裏を返せば半開放しているということで、その創部を便が通るのだから痛いにきまっている。Hさんが以前わたしの母親と行った店がよかったと言い、検索の上、銀座に向かう。これは院内を歩く程度では気にならないのだが、10分程度歩くと固定されていないZパッドが尻の上部にズレてくる。ズボーンに浸潤するとまずいんだって。Hさんに告げると、生理用ナプキンを貼りつけるのがベターな解決策だと駅前のスーパーで買ってくれる。早速駅のトイレで貼りつける。初体験だが、痔核を患っていた時からいつかこんな日がくるんじゃないかと思っていた。快適になった。鰻はHさんのおごりで、感謝します。

f:id:guangtailang:20210725161133j:imageしばらくナプキンを常用すると思う。銀座から日本橋に移動し、奮発してマンゴーと桃のパフェを食う。マンゴーがどえらくうまい。Hさんは途中で冷たさに根を上げ、あとはわたしが平らげる。顔はでも病み上がりの顔しているな。これでナプキンも貼りつけているから。暑さによる汗の影響か、わたしのナプキンの貼り方がいまいちなのか、剝がれて丸まりそうな感覚があるので、東京駅の地下2階のトイレで新しいものに替える。その階に入っているジムは閉じていたが、地下のレストラン街は人の往来が盛んで、店によってはかなりの行列をつくっている。「おれの尻見て。シミついてる? 大丈夫?」とHさんに何度か中文で確認する。「你看,我的屁股,裤子上有没有污点? 没事吧?」とか適当な中文だけど。14時半、地下鉄の駅からバスで帰宅。降りた停留所でHさんが一瞬地理を見失い、そこを行くと小さいスーパーでしょと教えると、ああと感覚を取り戻す。