川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

さみしい海辺

f:id:guangtailang:20191110221430j:image10日、小春日和。さみしさの漂う11月の海水浴場。ぼくは波打ち際まで行ったが、振り向くとHさんはついてきていない。30mくらい後方で打ち捨てられたゴミの上に立ち止まり、顰めっ面をしている。そこまで戻り、けっこう波は荒いよと言うと、没有什么好玩と低く呟いた。ほら、見てみ。瓶があったから立ててきたよと指差したが、彼女は無言で腕に巻いていたウインドブレーカーを着始めた。ハーブ園ではけっこうはしゃぎながら精油ハーブティーを選び、サラダのボリュームに嘘がないねと言い合いながら飯も食ったのに、一気にテンション下がったな。それというのもさみしい海辺に強引に付き合わせてしまったぼくの不徳の致すところです。

f:id:guangtailang:20191110221519j:image入場無料。出発地からおよそ90km。アクアラインを潜ってきたが、帰りは使わない。過酷な渋滞に巻き込まれて以来、そう決めている。

f:id:guangtailang:20191110221532j:image駐車場にはそれなりにクルマが駐まっていたし、内部に入っても閑散というほどじゃない。これくらいがちょうど良い。ドッグランが併設されているので、地元のひとが犬を連れてよく来園するようだ。温室のガラスを通して、眠気を誘う柔らかな光が差し込んでくる。

f:id:guangtailang:20191110221548j:imageフレッシュハーブティーはポットで出てくるので、ドリンクバーでお湯を足せば4杯目くらいまでなんとかいける。店もそれを奨励している。意大利面(イダリミェン・パスタ)をあまり好まないHさんが珍しくこのバジルはむしゃむしゃ食べていた。サラダは嘘がない。業界青年会の後輩で、細身だったのに最近急に肉体を鍛錬し始めた男がいて、彼の胸と腕がパンプアップされていることにいち早くぼくは気がついたのだが、飯を食いながらなぜか彼の筋肉の映像がちらちらしてしまう。

f:id:guangtailang:20191110221602j:image颱風の影響か、ビニルテントのいくつかがへしゃげていた。とにかく気持ちの良い昼下がりで、腹も膨らんでいたので、この場にいた時も強い眠気に襲われた。

f:id:guangtailang:20191110221612j:image剃金海水浴場。ウミガメの丘から望む。適当に寄った道の駅で野菜や土地の名産を買う。この時間だとけっこう売り切れているものもある。先日、父親と話していて、60〜80年代には全国の街道沿いにドライブインが点在したが、90年代以降、道の駅ができたことで駆逐された。今でも峠などで廃墟となったドライブインを見ることがあるが、ドライブ好きだった自分には青春の思い出だと言った。帰りの京葉道路が混雑したが、少しは流れる渋滞だった。午後6時帰宅。