川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

西川口へ

何日か前の明け方にみた夢。北千住駅池袋駅かどちらにも部分的に似ているターミナル駅前広場。曇天の空に変わったかたちのヘリコプターが何機も重なるように飛んでいる。かなりの騒音で、皆上空を見ている。すると突然、あらゆるヘリコプターの底が開いて、カラフルな物体が落下してきた。それらがドスン、ドスンと地面に衝突する。軽自動車のタイヤくらいのサイズでそこまで重量はないようだが、危険なことに変わりはない。ヘリたちは次々にカラフルな物体を落として止まない。不思議に地上の人にぶつかる様子はなく、また物体が破損している感じもない。あるいは強化ゴム製かとも思える。タイヤよりはかなり軽そう。それでもひとびとはある程度逃げ惑っている。僕はなぜか小学生時代通っていたスイミングスクールの友人と一緒にいる(現実にはもう何年も会っていない)。夢のふたりはすでに壮年だ。建物の軒下に隠れて背中をぴったりシャッターにつけて、ここは安全地帯だとか言い合っている。地面が雪融けみたいにぬかるんで黒く汚い場所がある。

f:id:guangtailang:20221129111729j:image西川口の酔羊名坊。午後7時開始の日本対コスタリカ戦に間に合うように5時にHさんと待ち合せ。客はほぼ中国人。今夜のサッカーの試合に興味ないだろう人たちに混じって凉菜、羊肉串などを食う。ここのタッチパネルは中文なのにHさんは相変わらず触れようともしない。ただ、通りがかった服務員に〈羊肉は新鮮なの?新鮮でしょうね〉と念入りに確認していた。

五輪で多くのメダルを取るように中国が強いスポーツは多い。それは個人だろうが団体だろうがある。しかし、こと男子サッカー(足球)中国代表に関しては自国の若者が自虐的になり、あまつさえ日本代表を応援してしまうほどに弱い。今回のW杯にも無論出場していない。僕はサッカーに詳しくないので、〈中国サッカーはなぜ弱いのか〉については世界のサッカー事情に精通している人やその探求に熱意のある人にやっていただけたらと思う。ここでは僕が浙江省で見た光景をふたつ挙げるに留める。

Hさんの妹の家には何度か行っているが、緩い傾斜を上っていくその敷地の少し手前にバスケットボール(篮球)広場がある。端っこでバドミントン(羽毛球)をやったこともあるからバスケ専用ということはない。フェンスで区切られてもいない。ただのコンクリートの空き地だ。そこにバスケットのゴールが設置されている。で、入り乱れている若者の大半がバスケに興じている。妹の家を訪れる際必ず通る場所だが、昼夜問わず誰かしらバスケをやっている。思えばHさんの息子ディンディンもバスケをやっているし、高速鉄道で上海まで送ってくれる車内で彼はずっとNBAの試合を観ていた。

国際大会で男女とも金銀銅を独占するように中国は卓球王国のイメージがある。実際そうなのだと思う。街場の卓球場に連れて行かれた時にはおっさんたちが大声でプレーしながら汗を流していた。ただその時思ったことは、若者にはあまり人気がないのかなということだ。何か若者が白熱する空間という感じがしなかった。勿論その場だけの印象に過ぎない。全国から俊英が集められてさらに卓球のエリート教育を施されるのだろうが、裾野はそんなに広くないのかもしれない。

f:id:guangtailang:20221129111744j:image上とはまた別の日。今年も海鮮を食べに(烧烤)西川口へ。Hさんの仕事場でもあるこの集会所(会所)の責任者の方とそのご主人(日本人)が前日日帰りで仙台まで行ってクルマにわんさと乗っけて戻ってくる。それをただ集会所に行ってタダでむしゃむしゃ食う。なんだか申し訳なくなってしまうほどなのだが、そう思いつつむしゃむしゃ食う。ビルの踊り場でBBQ(烧烤)するのが西川口スタンダード。