川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

黒麻婆

f:id:guangtailang:20180116222636j:plainf:id:guangtailang:20180116222324j:plainf:id:guangtailang:20180116222424j:plain昼飯。旨辛!四川風黒麻婆丼。オリーブオイルさば。

f:id:guangtailang:20180116230154j:imagef:id:guangtailang:20180116231142j:plainf:id:guangtailang:20180116230209j:imagef:id:guangtailang:20180116230457j:image夜。Hさんが職場から持ち帰ってきた炳翰人参粉と付属テキストの文章。繁体字朝鮮人参(オタネニンジン)の粉末。ほんとは「人蔘」と書くらしい。

江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎』(1970)と『江戸川乱歩の美女シリーズ』(天知茂版1977~1985)。ここ最近、部分的にまた見直している。

吹き抜けのカーブとペデストリアンデッキ

f:id:guangtailang:20180114183054j:imagef:id:guangtailang:20180114183106j:imagef:id:guangtailang:20180114183119j:imagef:id:guangtailang:20180114183128j:image昼飯をヘルシーにしようと思って、千住ミルディス9階にある野菜を中心に出す店舗に入った。吹き抜けのカーブが洒落た店内を見廻すと客の9割が女性だ。下町だから気取らない中年も多いみたいだが、おっさんいちにんで入る店ではないな。Hさんと一緒で幸い。

私は農園野菜とローストポークチーズフォンデュ、Hさんは野菜たっぷりシーフードグラタンを食べた。ローストポークは1粒2粒と数えたいような大きさだ。

やはりというべきか、空腹がいつもより早くやってきて晩飯でがっつりいってしまったが、1万歩ウオークしたので今日のところは良しとしたい。

翳っている北千住駅西口のペデストリアンデッキ

区役所へ。

f:id:guangtailang:20180112133130j:image昼、Hさんの国民健康保険証の更新手続きに付き添い、区役所へ。わりとすんなり済んだが、窓口の女は少しの愛想もない厭なやつだった。  

区役所の建物の前面が公園になっており、地味なジャンパーの爺さんたちがベンチに座ってひなたぼっこしている。日差しはあるが、風は冷たい。今朝方は東京の気温もマイナスを記録したというではないか。しかし野球帽の下の爺さんの横顔をみると、皺の刻まれたそれはいかにも穏やかに憩っているふうだ。噴水の装置はありながら水の出ていない池のぐるりを眺めるなかで、変わった姿勢の石像を見つけた。題名「雨を待つ」。立派な足の彼をしばらくみていると、ヒューモラスにこちらの笑みがこぼれる。

台座のプレートをたよりに事務所に帰って調べてみると、区のサイトに作者の言葉が載っていた。なるほどそういう意図の下につくられたのか。東京藝大卒業制作作品。

「早く時が流れる生活の中で、時折立ち止まって自分と向き合う時間がほしい。周りばかり気になって自分が大事にしていたことを見失ってしまう。まだまだ未熟で迷うことばかりだけれど、今の自分にしかできないカタチを残したい。自分が大事にしたものがカタチになってくるまで我慢強くじっと待つこと。石を手で掘ることを通じて自分の中にある焦りや不安、それでも目の前にあることを精一杯やっていく。そんな気持ちを人のカタチを通して表現しました。
 雨に育てられる自然の木々のように、ゆっくりとではあるけれど大きく育っていきたいという思いでこの作品を制作し、「雨を待つ」という題をつけました。」(荒川区公式ホームページより)

f:id:guangtailang:20180112215843j:imageこれを座右の銘にしている友人がいるが、まことに含蓄のある言葉だと思う。彼は仕事では廉価の革靴、余暇では雪駄を履く。今のような時期でも週末は素足に雪駄である。珍妙奇怪と言えば言えるが、貫徹している彼のポリシーなのだ。こういうものを私は評価したい。

f:id:guangtailang:20180113232856j:image1月13日夜、馄炖(ホゥントゥン・ワンタン)にネギを散らして老干妈(ラオガンマー・瓶の表記はローカンマ)を垂らすとうまくて、ぱくぱく食べてしまう。腹八分目を守れず、己の意志薄弱を反省する。

高校ラグビー、または正月のライオン2

f:id:guangtailang:20180108232134j:plainf:id:guangtailang:20180108232220j:plainf:id:guangtailang:20180108232656j:plain年明けは横臥してテレビでも観ようものならするすると時間だけが過ぎてしまい、あっという間に日が暮れ始める。今日などはその典型的な一日だ。まあ外は雨模様だったし、英気を養うために連休最終日を使うという口実で罪悪感を軽減できないこともないが。

午後2時から高校ラグビーを観た。19年ぶりの大阪勢同士の決勝戦だという。とはいえ大阪勢は毎年3校出場して、ベスト4に複数校残り、決勝も大阪勢と東福岡か桐蔭学園みたいなカードがここ何年かだから、そんなに長いブランクがあるように思えない。

雨中の決戦は白熱した好試合だった。試合中、折に触れ選手の身長・体重が表示されるが、私の現在の体重は高校ラグビー選手と比べて遜色のないものだ。無論、贅肉と筋肉の違いがあり、だらしない腹で選手と張り合うこと自体が壮年の衰えである。

この獅子をみよ。正月のライオンというテーマを妙に自分で気に入ってしまい、再び出す。雌ライオンの顔が強化ガラス越しにぬっと現れた時は、思わずのけぞった。写真でみると影法師がかっこいいな。

ジムに通うというわけにもいかないが、年齢なりに軀を鍛錬しないと、これからは本気で病気が心配だ。定期的な人間ドック受診も。

f:id:guangtailang:20180109001203j:plain井波律子『中国名言集 一日一言』(岩波現代文庫

混凝土迷宮と植物館

f:id:guangtailang:20180107222737j:plainf:id:guangtailang:20180107222843j:plainf:id:guangtailang:20180107222941j:plain1月5日。人気もない午後4時半頃の淡路夢舞台。安藤忠雄作の巨大混凝土迷宮。海からの風の冷たい斜面に立って、大阪湾を眺めてみる。迷宮だからしてホテルへ戻る道を何度か間違える。そのおかげで先程通り過ぎた「海の教会」の前に出た。天井の混凝土が十字架に切り取られ、そこから差す光がスクリーンに投影されている。

f:id:guangtailang:20180107224527j:plain晩飯を食べたあと、敷地がライトアップされていたので、外に出てみる。が、Hさんが洟を垂らしているので早々に部屋へ引き上げる。帆立のオブジェかしらん。

f:id:guangtailang:20180107225038j:plainf:id:guangtailang:20180107225236j:plain1月6日午前7時、晴れ。部屋のバルコニーから。このあたりは阪神・淡路大震災震源地だったと聞いたことがある。今は静かな海だ。

f:id:guangtailang:20180107231001j:plainf:id:guangtailang:20180107231227j:plainf:id:guangtailang:20180107231542j:plainf:id:guangtailang:20180107231657j:plainf:id:guangtailang:20180107231750j:plainf:id:guangtailang:20180107231900j:plainf:id:guangtailang:20180107232026j:plainf:id:guangtailang:20180107232126j:plain「奇跡の星の植物館」。所在地、兵庫県淡路市夢舞台4番地。温室の延床面積6,700㎡。これは大阪市の「咲くやこの花館」(6,900㎡)に次いで日本で2番目の規模だという。実にきれいに整備・展示されていて、Hさんは大喜びだ。私も楽しんだが、脳裡では熱川のバナナワニ園内にある植物園の、廃園の匂いさえ漂う寂びた野性味もいいもんだよあと想起していた。

f:id:guangtailang:20180107233438j:plain新長田の鉄人28号モニュメント。

f:id:guangtailang:20180107234205j:plain1月7日、帰りの新東名、駿河湾沼津サービスエリアより暮れ泥む伊豆半島を望む。この後、ひどい渋滞に入り込む。午後8時半帰宅。

腹八分目

f:id:guangtailang:20180103214442j:plainf:id:guangtailang:20180103214604j:plainf:id:guangtailang:20180104170532j:imagef:id:guangtailang:20180103212011j:imagef:id:guangtailang:20180103212025j:imagef:id:guangtailang:20180104170306j:imagef:id:guangtailang:20180104170321j:image1月3日、閑散とした湯島聖堂大成殿(孔子廟)。ここは神社ではなく史跡らしいから、まあそうよね。一方、神田明神は蛇行する列に並んだが、40分くらいで参拝できた。ただ、風の強さ冷たさは先日の東武動物公園に勝るとも劣らないもので、Hさんも洟を垂らしていた。

市田柿を大パックで買って、就寝前に8個食べてしまい反省。1月4日午前中、豚キムチ炒飯をつくり食い過ぎてしまった。なんにせよ食べ物を適量で抑えられず、過剰に摂ってしまうのが習慣化している。これはいかんです。今年の目標はシンプルに「腹八分目」。

f:id:guangtailang:20171231105720j:plain薄くてすぐ読めそうだったが、年末から読み始めて今日読了した。主人公の作家がちょうど40で、総入れ歯だというのだが、この「入れ歯」が小説をかなり面白くしていると思った。冒頭の画廊で知り合った女子大生がクルマのシートでおしっこを漏らすとか、当時はスキャンダラスな展開だったのだろうが、現在日本ではその程度のことはいくらもあるのです。

年末に観た『勝手にふるえてろ』(松岡茉優主演・大九明子監督)がえらい傑作で、今年に入っても映画のさまざまなシーンが思い出される。松岡茉優が圧倒的で、時間が経過するほどに彼女の凄さを噛みしめている。NHKの『水族館ガール』とかちょこちょこ観ていたけれど、そこまで注視していなかった。今回、同世代の女優のなかで頭二つくらい抜けていると思った。もう1回観に行ってしまうかも知れない。

正月のライオン

f:id:guangtailang:20180102204756j:plainf:id:guangtailang:20180102204311j:plainf:id:guangtailang:20180102204404j:plainf:id:guangtailang:20180102204515j:plain東武動物公園。お天気はいいのだが、平野を吹き抜けるからっ風が肌に刺さる。日没後のイルミネーションを目的に来たHさんは早くも寒さに耐えられない。今からこんなに冷たいのであれば、夜は凍えることになるだろう。そう言って、動物もろくすっぽ見ずに、暗くなるのも待たずに駐車場のある西ゲートへと引き返し始めた。私はそんな彼女を視界の端に捉えながら、なんとか猛獣の檻を廻って、正月のライオンを見た。隣りの檻にいるホワイトタイガーの1頭は片方の後ろ脚を引きずっており、新年早々痛々しかった。羆は横臥し動きは無かった。

そのまま帰宅するのも勿体無い気持ちで、ドライブがてら東北道を北上した。佐野藤岡インターが迫ると、だいぶ手前から延々つづくクルマの列が目につき始めた。物凄い長さだった。これが噂のあしかがフラワーパークのイルミネーションを見る人たちの列かしらん。インターチェンジを降りたあとも、国道に隙間なくクルマが敷き詰められているのが見えた。こわいわ、地獄のクルマだわ、と川端康成のなにかの小説の夫人のように呟きそうになった。あとで考えてみたら、佐野プレミアム・アウトレットへ向かう人たちもいたのかな。

今年旅行したなかで

f:id:guangtailang:20171229164159j:image荒川区南千住(人口46,000余人)のタワーマンション群。ララテラスに仕事関係の雑具を買いに来る。冬らしく晴天がつづいており、涙ぐましいブルーの空に爽やかな心持ちだ。

今年旅行したなかで印象に残っているのは南信州の飯田かな。南と中央のアルプスのあいだにできた盆地、いわゆる伊那谷、そこを流れる天竜川沿いの町。イメージではもっと山脈が迫っているのかと思ったが、意外や望見するようなかたちで、のんびりした良い町だった。泊まった宿や舟下り、飲食店の人など地元の人もおっとりした感じ。空気もうまい。ただ、南信の中心にもかかわらずあまりに閑散としているとも言える。地の利の悪さゆえだろう。70年代後半のこの町にロケした『帰らざる日々』のなかで、6年ぶりに帰郷した息子(永島敏行)に母親(朝丘雪路)が、飯田も変わったろう、高速も通って、駅前になんとかもできて、みたいに喋るシーンがあるが、今度はアルプスに穴を開けて、10年後にこの町をリニア新幹線が通る(今、談合問題が取り沙汰されているけれども)。駅もできる予定。ストロー効果で却って地方都市が衰退してしまう例はいくらもあるのだろうが、両アルプスに抱かれ、天竜川の渓谷美が楽しめるこういう自然はそうない気がする。行ったことないが、しらびそ高原や星空で有名な阿智村もあって、観光資源には事欠かない。

f:id:guangtailang:20171229164208j:image3個の看板と1個の空札を回収する。

f:id:guangtailang:20171229174238j:plainf:id:guangtailang:20171229174349j:plainf:id:guangtailang:20171229174433j:plainf:id:guangtailang:20171229193001j:image井波律子『中国名言集 一日一言』(岩波現代文庫