川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

映画と詩集に関するメモ

酒量を間違えたか、ウィスキーウォーキングに出る前に自室で寝落ちしてしまう。それでも絨毯に倒れ込んでいた状態からムクリ起き上がり、8時半前にウォーキングに出発する。階上でHさんの電話する大声が聞こえる。

土手沿いを歩く人もまばらだが、時間が少しずれただけで違う顔ぶれだ。暑くもなく寒くもない秋の夜。

f:id:guangtailang:20211111174454j:image藤田敏八(ビンパチ)監督の映画はほとんど見ているおれだけど、この『波光きらめく果て』(1986)はまだ見ていない。ソフト化されていないのだ(厳密には昔VHSが発売されている)。見るチャンスはあった。2017年3月に渡瀬恒彦さんがお亡くなりになった時、早くも5月に池袋の新文芸坐で渡瀬さんの追悼上映が組まれた。その中の1本としてこの映画も入っていた。ただ、それにおれが気づいたのが上映が終了して2週間後くらいだった。残念。なのに、というかだからというか、パンフレットだけヤフオクで落として持っている。この作品もそうだと思うのだが、松坂慶子が美しい。昭和年代のこの方を画面で見ていて、その美貌に目が釘付けになったことは2度や8度じゃきかない。

f:id:guangtailang:20211111174501j:image原作者の高樹のぶ子が寄稿していて、「女に流浪は似合わない、」から始まる。松坂慶子が「雪の越後湯沢と、壱岐の島という夾雑物の見当らないローカルな場所」(藤田敏八)を舞台に流浪しながら堕ちてゆくというのだから、見てみたいよ。ソフト化できない事情があるのかどうか知らないが、いつか見られると思っている。

f:id:guangtailang:20211111174509j:imagef:id:guangtailang:20211111174515j:imagef:id:guangtailang:20211111174521j:image建畠晢『死語のレッスン』(2013)より。建畠晢の第一詩集に『余白のランナー』(1991)というのがあり、現在品切れとなっている。それを古本で買ったよ。いきおいにまかせて。5000円。数日後に届く。ヤフオクペイズリー柄のネクタイを落札する時、送料含め3000円以内と決めているのだが、中古同士を比較してそれらが高いのか安いのかはよくわからない。ともあれ、届いたら建畠晢の詩集は全部所有していることになる(他に何冊かの美術評論などがある)。

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