川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

川をゆく

f:id:guangtailang:20211003212312j:image昨日の晩は雷が鳴っていた。その時僕は家の2階にいて、夕飯を食ったばかり。階下でHさんとモモさんのお喋りする声が聞こえる。そのはざまにいかずちが聞こえてきた。それで自転車で錦糸町から来たモモさんは帰るのを早めることにした。雨はちょっと降っていたのかな。そのほぼ同時刻、Mが歯科医院でホワイトニングを終え、その後花を買ったが、本降りの雨になった。傘がなかったから小走りで急ぐうち、財布を落とした。雨の音で気がつかなかった。するとすれ違った人が声をかけてくれ、事なきを得た。もしもその時、誰も通らなかったらと考えると怖い(海外なら、通りがかっても怖い)。その話を浜松町の駅から日の出桟橋に向かう道すがら聞いた。

隅田川日の出桟橋から浅草まで水上バスで上るにはうってつけの日だった。からっと晴れて、風が気持ちいい。ただ、乗船してみると船尾は直射日光を受けることになり、あとでMが腕が焼けて痒い痒いと言っていた。川面からは東京タワーとスカイツリーの新旧両方の鉄塔が見られる。40分の水旅を終え接岸する際、乗船者の並ぶのが見える。降りた僕らは陸でも足元が揺れている感覚がしばらくあった。緊急事態宣言が明けて、浅草はかなりの人出だ。Mがミッフィーの店でドリンクをおごってくれ、僕はソーダにしたが、店員が時間をかけてつくってくれたラテアートのミッフィーの顔のど真ん中に彼女はいきなりストローを突き刺した。「女の子じゃないから」と呟いて。僕もインスタ映えを狙って撮影している女の子の前に突っ立っており、勿論悪気はないが、「ちょっと、薄毛のおっさん、どいてよ」とたぶん心の中では毒づかれていたと思う。

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