川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

酸菜魚

f:id:guangtailang:20180726133442j:image酸菜魚(スワンツァイユィ)。諸曁市からHさんが昼飯の画像として送ってきた。以下、Wikipediaから。

重慶江津県の川辺の農村で生まれた。商品価値が低く市場では売れない小魚を漁民が物々交換に持ち込んだことから、農村の酸菜と一緒に調理した酸菜魚が誕生したとも言われる。1990年代初めに、重慶火鍋が中国全土でブームとなるなか、時期を同じくして、重慶の料理として料理店で出されるようになり、中国各地に広がった。

乳酸発酵した酸菜の持つ酸味と塩味、ソウギョなどの魚の持つうま味トウガラシの持つ辛味、花椒の持つ舌をしびれさせる感覚と風味が融合することで、複雑な味を持ち、かつ、酸菜の強すぎる味を和らげ、ソウギョの生臭みを抑えて、食べやすくする効果が出る料理である。

 百度百科がリンクしていたので見に行ったが、上記引用始めのパラグラフの内容は「传说一(伝説一)」で、「传说五」まであった。「制作方法(作り方)」も多岐にわたっていた。

以前にも書いたことがあるが、上海からいちばん近い水郷古鎮、朱家角(ヂュージアジャオ)に行った時、昼飯に入ったレストランで、誰かが酸菜魚をたのでくれた。で、それが出てきた時、ちょうど一緒に行ったおっさんらが抗日戦争(日中戦争)の話をしていた。勿論、ぼくという日本人がいちにん混じっているのを皆承知しているので、女性陣はなんでそんな話を今するんだと眉を顰めていた。ただ、聞き取れるところだけ聞いていても、日本を悪し様に言っているという感じはなく、むしろ敗戦後、日本は凄い勢いで復興し、経済大国に上り詰めた、同時代の中国は生活が大変だった、みたいな話の流れだった。途中1度だけ、「新幹線(シンガンシェン 新干线)が走ったの、あれはいつ頃なんだ?」と隣りのおっさんに訊かれたので、「東京オリンピックの年だから、1964年ですね」と答えた。あとは無言で一心不乱に鍋から魚片を掬い上げて、酸菜魚を食った。ここのはうまかった。