川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

レッドロブスターの思い出

f:id:guangtailang:20171101142344j:plainf:id:guangtailang:20171101142433j:plain2015年11月22日、松戸市。今にも雨が落ちてきそうなどんより曇った日曜日、中検3級の試験を受けるため流通経済大学新松戸キャンパスに来たのだった。当時わりかし真面目に勉強していたこともあって、試験自体は非常に易しく感じられた。終了時間まで30分を残して答案の見直しも終えた。途中退席が可能で、昼時ということもあり、先ほど大学の渡り廊下から見えた、道路を隔てて向かいにあるレッドロブスターで昼飯を食おうと思った。

入口のドアーを開けると正面に段々になった横長の水槽があり、内部で赤い頑丈そうな殻のロブスターたちが重なり合ってじっとしている。大きなハサミには上からテープが巻かれ他のものを傷つけないようにしてある。アメリカ東海岸の漁師小屋を模した内装なのだろう、燻したような木材を使って雰囲気を出している。そうそう、この感じ、これがゴージャスなんだよなと思い出した。前回来たのはもう20年以上も前になろうか(店舗は違う)。両親、弟と一緒だったが、一般的なファミレスより単価が高いので、何かの記念日に贅沢な晩飯として食べに来たのだと思う。4人それぞれに焼いたロブスターを丸々頂いた。その前も多分そんな機会に食べに来た。その前も。そういう特別な一日と赤く犇めきあうロブスターたちが結びつき、私のなかでゴージャスのイメージが醸成された。

窓際の席に案内され、メニューを開く。ロブスターを食おうとすればランチでもなかなかの値段することがわかる。常磐線で最寄駅から簡単に来れるとはいえ、マッドシティとも揶揄されるベッドタウン松戸に来る機会は実はほとんど無い。今日はたまさか中検の試験会場がここにあり、来ることになった。幸い試験も首尾よく終えた。そういう特別な一日に、ロブスターテールの黄金焼き&カットステーキ(単品)を私は注文した。2,690円。