にっかつロマンポルノ、『少女暴行事件 赤い靴』(1983・監督 上垣保朗)をFANZA動画で。これはユーザーレビューが優れているので、私がなんとか云って屋上屋を架してもしょうがない。劇中の台詞もかなり磨き上げられていると思う。
監督の上垣保朗さんは今年の初めに亡くなられているんですね。以下に、のびのび太郎さんのレビューを引用させて頂きます。【ネタバレあり】
隠れた大傑作!だからロマンポルノはやめられない
『母娘監禁・牝』という映画が再評価されている気がするのだが、脚本の出来で比較すると『少女暴行事件 赤い靴』の方が上だなぁと思う。
どちらも砂漠化する郊外を舞台に少女が彷徨い、地獄を見る話なんだけど、こっちを見過ごしちゃうのは正直勿体無い。
主人公の少女は親の離婚を機に茨城の古賀から東京へと引っ越す。が彼女は東京に馴染めず、毎週のように通う古賀の仲間からも孤立していくようだった。古賀の仲間達にもそれぞれの生活があり、彼らから見ると少女は冴えない田舎暮らしの劣等感を掻き立てる存在である。この辺の世界観の提示がシナリオと演出両輪ががっちり噛み合って哀愁を誘う。まさに、週刊新潮の「黒い報告書」シリーズを映画にしたらこういうことになるんだろう。風景と人物を同列に切り取っていくような、撮影がまた素晴らしい。
彼らの軋轢がいつの間にか彼女を殺人事件の被害者に突き落としてしまう。もちろんそこに行くまでに彼女は幾つかの堕落を通過するわけなのだが、それは人間として自然の心理に従ったまでのことで、彼女自身の非のなさ、映画が彼女をそこへ連れていってしまったという感じが泣ける。こういうのがまさに職人の仕事だと思う。100点。
80年代前半の古河駅。当時の古河の人口は12万弱で、現在は14万くらい。関東平野のほぼ中央に位置し、行政上は茨城県に属するが、経済面ではむしろ栃木県とのつながりが強い。のびのび太郎さんは「古賀」と書き間違っている。古賀というのも福岡にあるんだけれど。主演の井上麻衣は1983年にかなりいろいろと出ている。『のぞき』(1983・監督 武田一成)でもこうやって東京から郊外に帰ってきて、狭山駅に降り立つ場面があった。佐久市出身。
これなんて山口百恵ですね。
左側をみて下さい。