川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

都幾川沿い、それから二つの峠

埼玉県比企郡ときがわ町。人口1万1千余人。外秩父ののどかな田園地帯。都幾川沿いにある、水出しコーヒーが売りの小物屋に立ち寄る。ぽかぽか陽気で、桜の開花にもばっちりタイミングが合った。 水がきれいだから、季節になれば蛍もいます。このあたりでは細…

「わびしさ」について

特定の167頁。 北とぴあの空中回廊。2007年11月撮影。 「東十条の女」。いいタイトルだな。そこはかとないわびしさが漂っていて趣きがある。私は東十条駅で下車したことはないが、王子と赤羽のあいだにある、東京北部の駅だということは知っている。素子さん…

ガキどもとじいさんら

2008年4月11日、台東区清川2丁目。春のドヤ街。 母親の実家がある神戸で私はこの世に生まれ落ちたが、育ったのはずっと台東区北部の隅田川沿いで、山谷(さんや)と呼ばれるドヤ街に近接していた。そんな説明を別の土地の人にすると、小さい頃、危険な目に遭…

早熟

ツンドク。白い紙の断層。そのうちの1冊を昨日今日でやっとこさ読んだ。 任意の45頁。 この人はデビューして間もないようだけど、Wikipediaの頁が謎の充実をみせている。それに拠ると、「高校1年の時には、図書室で泉鏡花の『外科室』を原稿用紙に書き写し音…