川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

正月のライオン

f:id:guangtailang:20180102204756j:plainf:id:guangtailang:20180102204311j:plainf:id:guangtailang:20180102204404j:plainf:id:guangtailang:20180102204515j:plain東武動物公園。お天気はいいのだが、平野を吹き抜けるからっ風が肌に刺さる。日没後のイルミネーションを目的に来たHさんは早くも寒さに耐えられない。今からこんなに冷たいのであれば、夜は凍えることになるだろう。そう言って、動物もろくすっぽ見ずに、暗くなるのも待たずに駐車場のある西ゲートへと引き返し始めた。私はそんな彼女を視界の端に捉えながら、なんとか猛獣の檻を廻って、正月のライオンを見た。隣りの檻にいるホワイトタイガーの1頭は片方の後ろ脚を引きずっており、新年早々痛々しかった。羆は横臥し動きは無かった。

そのまま帰宅するのも勿体無い気持ちで、ドライブがてら東北道を北上した。佐野藤岡インターが迫ると、だいぶ手前から延々つづくクルマの列が目につき始めた。物凄い長さだった。これが噂のあしかがフラワーパークのイルミネーションを見る人たちの列かしらん。インターチェンジを降りたあとも、国道に隙間なくクルマが敷き詰められているのが見えた。こわいわ、地獄のクルマだわ、と川端康成のなにかの小説の夫人のように呟きそうになった。あとで考えてみたら、佐野プレミアム・アウトレットへ向かう人たちもいたのかな。