川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

オレンジがかったぼわん

f:id:guangtailang:20201228001228j:image階段の滑り止めを1階から3階まですべての段に張る。住んで3年目にして初めてやったことだ。これを張らなかったからファさんが滑落したのだと少し考えたが、実際は逆なんだろう。ふたりとも3年間滑ったことがなかったから、これを張るという必要性が頭にのぼらなかった。最初、ホームセンターで15本入りを買ってきた。現場となった1階から2階までのストレートと抄太郎は考えていたから。松葉杖をベッドの脇に立てかけた彼女が半身を起こし、2階から3階のカーブしている段も含め全部張った方がいいと言うので、それもそうだと再度買いに走った。

f:id:guangtailang:20201228001243j:image時間は遡るが、J SPORTS高校ラグビーを観る。記念の100回大会ではあるが、無観客試合だ。良い方にとらえるなら、軀と軀のぶつかる音が定めしクリアに聞こえることだろう。一回戦屈指の好カードと言われている桐蔭対茗溪。茗溪も相手が悪かった。茗溪とて何回戦か勝ち上がる実力はあるのだ。桐蔭相手に一矢は報いた。地域・各都道府県代表によって実力差があり過ぎるのが高校ラグビーで、とにかく近畿勢が頭抜けている。一回戦は25分ハーフらしいが、京都成章鳥取の代表相手に129点を取って完封した。大阪出身者が各地の代表校に散らばっている。近畿勢に対抗できる数少ない相手が桐蔭や東福岡なんだろう。

f:id:guangtailang:20201228001312j:imagef:id:guangtailang:20201228001319j:image夜、2階の部屋の電気は消されているのに妙に明るいと思った。しばらく眺めていて、解体工事で張られた白い養生シートがスクリーンのように外灯の光を反射して室内を照らしているのだと気づいた。オレンジがかった光だからぼわんとしてまだいいのだが、これが白かったら違ったろう。滑り止めの感触を試しながら1階に下りてカーフェイジェリーを食べ、そのあと小分けされた市田柿をかじった。

※母親の助言により、おんぶはやめました。