川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

ケイラン並びにヤーダン

f:id:guangtailang:20200723202945j:image房総の森の中を走っている時、過去最多360人以上の感染を確認というニュースを聞いた。まあ、こんな日に強いて県を跨ぐ必要もなかったのだが、前々からHさんが鶏卵並びに鸭蛋(ヤーダン・アヒルの卵)を受け取る約束をしている相手が君津にいて、Hさんが今日しか時間がとれないと言い張るので、大多喜のハーブ園に行きがてら寄れればと思い繰り出したのだが、ワイパーで速度早く薙がなければならぬ大雨だった。それが房総に渡るとぱらつく程度になり、やがて止んだ。アクアラインの中ではボリュームを上げ村下孝蔵を流した。ロマンスカーに打たれる。

f:id:guangtailang:20200723202955j:imagef:id:guangtailang:20200723221525j:image突如カーナビがぶっ壊れ、迷走し始めた。何度も入力し直すが、まったく用を成さず、ハーブ園に着くまでにだいぶ時間を浪費した。指示に従えば、めちゃくちゃな案内をする。よく見ると時計も狂っている。そのうち画面の道路じゃないところを走り始め、海上を進み、あげく八景島シーパラダイスに上陸。なおも音声ガイドをする。私は悶えた。GPSの Gは鬼(グイ・亡霊)じゃないのか。鬼が東京湾に引き摺り込もうとしてるんだろ小日本人のおれを。夏の鬼故事(グイグーシ・怪談)かよ。ファッキンジャップくらい分かるよこの野郎。苛立つ私を助手席のHさんが首の後ろに香油を塗って落ち着かせる。中国人のように携帯の地図を見ながらたどり着く。香油はマスクの内側にも2滴ほど垂らしてある。

f:id:guangtailang:20200723203026j:imagef:id:guangtailang:20200723203059j:imageそんなわけで、元大連人の卵売りのおばさんに事情を説明し、ハーブ園まで鶏卵並びに鸭蛋を運んできてもらう。思ったりより時間がかかり、日本人の夫と到着。40分の道のりというから、わざわざすみませんでしたと謝意を述べる。年齢は私よりひと回り以上上にみえ、180cm近くあるが、柔和な顔で威圧感はない。Hさんは咸鸭蛋(シエンヤーダン・アヒルの卵塩漬け)の作り方を日焼けした大連人に質問し、白酒(バイジョォゥ・パイチュウ)の使用を推奨されている。咸鸭蛋といえば、私は月餅に咸鸭蛋の入っているやつが好きである。微信の朋友圈で知り合ったというふたり。なぜHさんが今日にこだわったのかは結局よくわからない。

袖ヶ浦ナンバーに混じり、東京のナンバーもちらほら見かけた。明日、西川口に行く用事があるのなら、ついでに白酒を買えばいいさ。50度以上のものが必要らしいわ。白酒はだいたいそれくらいはある。午後6時半帰宅。