川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

神戸牛肉

f:id:guangtailang:20200108113029j:image6日夜。18階より神戸港を臨む。「正宗的神户牛肉(ヂェンゾンダシェンフニュウロウ)ですね」とHさんがこの店の肉を絶讚する。サシが絶妙に入り、圧倒的にうまい肉で、私も驚いた。

f:id:guangtailang:20200108113111j:image時間は遡り、在来線で三ノ宮に着いたのが昼過ぎ。上島珈琲店で軽く食べ、祖母との面会まで数時間あったので、異人館街の方へ坂を上ってゆく。天気は良く、京都より暖かい。母方の祖父・祖母の街である神戸にはトータルで百数十回は来ており、自分が客という感じがしない。どこを歩いても親密さとか馴染みの感情が湧き出て、明日から住みなさい、そして毎日ブレッドを食べなさいと言われればそれもいいだろうという気分だ。無論、神戸・淡路大震災で街が変貌したのを知らないわけじゃないが、海と山に挟まれ、東西に伸びる坂の多い街であることに変わりはない。

f:id:guangtailang:20200108113151j:imageベンの家の本立て。獅子の姿勢。

f:id:guangtailang:20200108113246j:image神戸牛肉を自在に操る。壮年の姿勢。

f:id:guangtailang:20200108113259j:image午後4時。祖母の住む施設の最寄り駅に着く。部屋で両親とも合流し、1時間半ほど滞在するが、祖母の体力を考え、彼女の夕飯の時間にわれわれは辞する。そこからハーバーランドに向かい、冒頭の晩飯となる。

食べ終わり、両親はクルマで祖母の家、私とHさんは徒歩で三ノ宮まで帰る。方角がわかりやすい神戸の街は、数度訪れただけのHさんもあまり迷わないようだ。すたすた塔に向かって歩いていく。さすがに冷えてきた。

f:id:guangtailang:20200108113324j:image7日、雨。ホテルの窓からポートライナーがビル群のあいだに滑り込んでいくのが見える。ここの朝飯のバイキングはわりかし充実しているので、最近の定宿になりかけている。

昨晩、不意にHさんが大阪に朋友がおり、彼女と会うことになったのでクルマで一緒に帰らず、夕方、新干线でいちにん帰京すると言い出す。30年ぶりに会う朋友なのだと重ねる。大阪は行ったことないだろう? 初めてで行けるのかと問うが、大丈夫だの一点張り。それを両親に話すと、不安だからせめてクルマで送ると言う。どこで会うのか。彼女は微信を見せる。新今宮駅。そこって、西成のメッカみたいなところじゃないか。大丈夫? 大丈夫。といったやりとりを数度繰り返した末、われわれが説き伏せられる。まあ、私とHさんが居住するそばにもドヤ街はあるしね。

f:id:guangtailang:20200108113415j:imagef:id:guangtailang:20200108151254p:image高速が思いの外混雑し、新今宮に着いたのは午前11時前。Hさんが雑居ビルのエレベーターに乗り込むのを見届け、クルマに戻る。傘がないからだいぶ濡れた。

四日市の御在所SAで最初の休憩。高校ラグビー勝戦を観る都合上、運転を父親に換わる。

午後8時帰宅。Hさんは10時前に帰ってきた。