川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

高架下にて

19日、夜。上野の客先に寄った帰り、高架下のラムタラ上野店でロマンポルノを漁る。店内では「西部警察」(1979~84)の高揚させるテーマ曲が繰り返しながれており、そこに上の線路を通過する電車の音と振動が被さる。さらに別の電子音楽も流れているようだ。台湾人かシンガポール人とおぼしき眼鏡をかけた若い男女が入ってきたが、犇めくアダルトDVDの棚に動揺したのか、すぐに出ていった。入れ違いにえらく肥満したサラリーマンが入店し、迷う素振りもなく目的のコーナーに進んでいく。躰を横にしないと通路を歩けない。FANZA動画でなく、現物ということならここに来ることが多い壮年。ごった煮の狭隘空間でロマンポルノのDVDを矯めつ眇めつする。私が都会に留まり続ける理由のひとつがこういう場所の存在かもしれないとふと思う。『闇に浮かぶ白い肌』(1972・西村昭五郎)と『実録色事師 ザ・ジゴロ』(1982・小原宏裕)を買う。年末年始に観る用だ。後者の主演女優、渡辺良子は言葉の真の意味でグラマラス。『人妻暴行マンション』(1985・斉藤信幸) で演じたけっこうキャリアウーマン風な女性が個人的に好きです。

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