川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

烧烤━タフガイのいる風景

f:id:guangtailang:20191124232643j:image烧烤(BBQ)をやるからとHさんの上司W老师に誘われて、ひょいひょい西川口に出かけていった。どこでやるのかと思ったら案の定アナーキーなことで、会所の入口、雑居ビルのエレベーター降りてすぐの踊り場であった。煙や熱に反応するような機器は見当たらないものの、私がこの物件の管理業者だったならば、ビルの踊り場でバーベキューをやらないで下さいとはなったろう。今日は客なので、そんなことは関係ないね。

西川口会所の責任者の夫が50年配の日本人で、網の上に乗っている牡蠣や帆立などの海鮮を、未明に出発し、宮城の松島で手に入れると、とんぼ返りで今朝方ここに運んできたという。これには驚いた。片道350kmに近い。けろりとしているが、なんというタフガイ。体型も背は低いがラグビーのフッカーかプロップのようだ。しかも、無料で振る舞うというのだから二度驚く。感謝してかぶりついた。

参加者のほとんどは中国人なので中文が飛び交うのだが、タフガイも巧みな中文を操っていた。ハイボール片手に近寄っていき、「中国語、お上手ですね」と話しかけると、大学時分の中文専攻が厳しく、その時に鍛えられたという。そして、マンチェスターに留学していたことがあり、ほんとうは英語の方が得意なのだとつづけた。なかなか興味深いタフガイである。

f:id:guangtailang:20191124233035j:image酔いが回っているのにHさんに押され、推拿(按摩)を受けることになった。会所の中にそれ用の部屋がある。そして、技術を持ったおばさんが控えている。70分だか90分だか忘れたが、5,000円を彼女に手渡したのは覚えている。中国のどこの出身か訊ねて、山東(省)と応じられたことも覚えている。ただ、ベッドに伏臥して穴に顔を埋めて以降はあまり覚えていない。ほんとうは酔っている時にマッサージなんてやってはいけない。どんなところにもそう書いてある。Hさんは一体どうゆうつもりだったのだろう。自分がほとんど飲まないからにしても、軽率と言わざるを得ない。断らないでひょいひょい睡衣に着替える私も良くない。