川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

ぼんがぼんが(する壮年)

f:id:guangtailang:20190801200155j:image今日から8月。旧聞に属するが、中国北方の夏の風物詩、いわゆる「北京ビキニ」が非文明的という理由で当局から規制を受けているという。日本国内では馴染みが薄く、ビーチなどでたまに見かける程度、知る人ぞ知る北京ビキニであるので、どういうものなのか念のため上に再現してみた。まあ、要するに腹出しなんですね。これを男たちが街路でやって涼を取るという。年配の人が多いけど、若くてもやっている人は見かけます。夏のハルピンに行った時、眼に映るすべての男が北京ビキニだったこともありました。あまつさえ、上半身裸にて高速公路を貨物トラックで疾駆する若者もおり、開け放したウィンドウ越しに彼を捉えた時、ロックだなと思った。とはいえ、若い女性は北京ビキニに否定的な評価がほとんどだったのを最近見たか読んだかした。大陸も沿海部はどんどんこの手のヴァナキュラーな文化が薄まって、急速にフラットになってきている。

先日、海水浴に行く際のラッシュガードを買いに行ったのだが、試着室の鏡に映る己のだらしない躰を見て、さすがに肉体鍛錬の必要性を痛感した。無論、風呂上がりなどに自宅で見慣れているわけなのだが、試着室でまじまじと眺めると醜さが強調されているようだった。心理的にそう感じた。Hさんも室を覗き込み、忌憚のないところで、「肚子难看」と呟いた。それでここ数日はコルクマットの上でダンベル体操をしたり、フラフープを回してぼんがぼんが揺らしている。後者は意外と全身運動で、体幹が鍛えられるという噂だ。敢えてエアコンは点けず、自然風の中で肉体鍛錬しているので、45分真剣にやると汗みずくになる。海水浴までにマイナス2〜8kg、部位としては腹を引っ込め、尻を引き締め、胸板を厚く、腕を太くしたい。 

f:id:guangtailang:20190802083722j:image井波律子『中国名言集・一日一言』岩波現代文庫