午後6時40分頃、柏駅西口。常盤線快速は北千住(足立区人口、67万8千余人)、松戸(49万人)、柏(42万2千人)と停まった。私の最寄り駅から20分くらい。業界の知り合いで松戸や柏に住んで、東京に通勤してくる者を何人も知っている。東口のそごうは閉店し、ビルの上に回転展望台を乗せたまま、特徴的な形の窓の内部はすべて真っ暗だ。昭和の遺構感を醸し始めている。つくばエクスプレス開業以降、停車する沿線に大型商業施設が建ち、そちらに客足が流れた。まあ、それでも柏駅前はこれだけ賑わっているとも言える。ペデストリアンデッキの上を人々が行き交う。地方都市に行くと、県庁所在地の中心部はなんとか盛り上げていても、そこからちょっと離れたり、第二都市、三番目の都市に行くと、その閑散とした様子に驚く。いや、驚いたのはもう結構前の話で、今ではもう、こういうものだろうと思うのみだ。
昨日は瀋陽出身の老師(ラオシ)で、「女史」の雰囲気があるが、眼鏡の奥の目は優しい。しばらく話してみて、やはり彼女が相当聡明(ツォンミン)であることが知れる。いかにもありがちだが、テキストの中で美国人が京劇に興味があるとか言っていて、そこから老師が越剧、沪剧、昆曲の話まで展開してくれた。中国でも若い人は関心がなくなっていますけど、などと言いながら。中国語を学ぶ目的は人それぞれです、というところ、私が日頃多用する「各种各样」を使うと、「因人而异」という成語を教えてくれた。私は中国人が、それは〇〇〇〇だねと、ビャッと成語で要約するのを聞くのが好きだ。日本人でも、故事成語を巧みにユーモラスに使うような人は聡明だと思う。現在、私のレッスンの目的は会話力の向上であるからして、テキストの内容とははまるで無関係に、東北人の老師に、おもむろに私は暖气(ヌアンチィ)の話を切り出す。そうね、北の地方は本当に寒いですから。でも、それが大気汚染を引き起こし、街をスモッグで満たします。スモッグはなんと言いますか? ウー… ウー、、なんとかでしたっけ? 雾霾(ウーマイ)ですね。と、ホワイトボードに端正に書く。難しい字だな。
14日、午後6時過ぎ。最寄駅の回転寿司で晩飯。Hさんが久しぶりに食いたいと言い。彼女は白の、白の、とリクエストするのだが、えんがわが好物である。