川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

風にはためくスカーフ ~寧波~

14日、晴れ。寧波の中心市街地に宿をとったが、先にディンディンが奨めてくれた蒋介石旧居に向かう。西から東へ、高速公路を快適なドライブ。ディンディンの運転はかなり上手い。旧居は寧波市奉化区の渓口鎮にあり、このエリアは国家重点風景名勝区AAAAA級旅遊区に指定されており、観光地化されている。毛沢東も壊さないように命令したとか、どこかに書いてあったな。f:id:guangtailang:20180819204906j:plain蒋介石と妻の宋美齢の寝室。意外に簡素な印象。ベッドも大きくない。説明書きには日本語もある。この建物のどこかだったが、宋美齢がここを初めて訪れた時、地元の水に慣れず、妻想いの蒋介石浄水器のタンクを設置したと書いてあった。正直、私は蒋介石にあまり関心がない。台湾の中正紀念堂だって都合2回行ったが、もう十分だ。だから、彼の人となりを知るというより、ああ、こういう場所から人物が出てきたのだなあという土地や風景の方にむしろ興味がある。f:id:guangtailang:20180819205023j:plainf:id:guangtailang:20180819205117j:plain「小洋房(シャオヤンファン)」は蒋介石の息子の蒋経国がロシア人の妻、子供たちと生活していた建物。f:id:guangtailang:20180819205347j:plainf:id:guangtailang:20180819205444j:plainf:id:guangtailang:20180819205543j:plainf:id:guangtailang:20180819210205j:image川沿いの広いエリアの中に博物館があり、その館内をざっと見る。歴史上の詩人たちの蠟人形。主に唐代の人たちだったと思うが、李白とあともういちにんくらいしか知る名前がなかった。そして、樹木で制作された仙人。f:id:guangtailang:20180819210242j:imagef:id:guangtailang:20180819210312j:image蒋介石宋美齢夫妻の蠟人形。f:id:guangtailang:20180819210403j:image玉泰塩鋪、蒋介石の実家が営んでいた塩屋。豊鎬房、蒋介石がここの2階で生まれたという。武嶺学校、蒋介石が建て教鞭をとった。それらをざっと見て廻り、他にもエリア内にいくつか見る場所があるようだが、日照りに女性陣の疲労の色が濃く(一応、日傘を差してはいるが)、「脚酸了(足がだるい)」の声も上がり、あとはパスということになった。川沿いの売店に座り、椰子の実にストローを直接突き刺したジュースを飲む。実にうまい。隣りにハルピンの中央大街にあるアイスクリーム屋の系列店があった。食いたかったが、腹の冷やし過ぎも良くないと思い、諦める。帰りは、40と60年配の男が漕ぐ三輪車2台に分乗して武嶺門まで戻る。私、Hさんとその妹の3人が60年配の男の車に乗ることになり、彼が顔を真っ赤にして勾配を上っている時、私は申し訳ない気持ちになったが、Hさんは先ほど女性3人で値切って買ったシルクのスカーフを風にはためかせ、目を細めていた。1台15元。f:id:guangtailang:20180819233341j:plainf:id:guangtailang:20180819210105j:image武嶺門2楼からの眺め。f:id:guangtailang:20180819205819j:plain