川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

海底撈火鍋

f:id:guangtailang:20180318205831j:image昼飯。老干妈(ラオガンマー)を垂らした馄饨(ワンタン)。

その後、池袋へ。女性の買い物に付き合うのは骨の折れるしごとだが、私の誕生日プレゼントも買ってくれたし、あまりそんな風に思うのもいけない。中文だらけのマツキヨに入り、パルコをうろつき、雑踏に揉まれ、ちょっと一休みにコーヒーを飲もうと店を探してもどこも満席で、レジ前に列をつくっている。やっとこさ駅から離れた場所の店に空いている2人席を見つけたが、レジのすぐ脇の狭小スペースで、隣りの席との隙間を蟹歩きで入っていかなければならない。下手したら外套やリュックが隣りのカフェラテに触れて倒してしまいそうだ。都会の悲しい光景である。

Hさんがイヤリングを買い、その場でつけて海底撈火鍋へ赴こうとする。が、なかなか自分でつけられない。すると、カーリング本橋麻里にちょっと似た服務員が手伝ってくれていた。私はその光景を少し離れたところから、ノーズクッション付のマスクを弄りながら眺めていた。これじゃない場合、マスク上部のワイヤー部分を折り返せば呼気漏れによるメガネ曇りは軽減できるのだが、完全ではないのだ。

海底撈火鍋のサービス。これについてはいろんなところで書かれているので詳細は割愛するが、実は私は大陸でこの店に入ったことがない、今回が初めてだった。この池袋店を基準にするなら、ああ、こうゆうサービスのことを皆言っているのね、と納得した。最初にiPadでたたんと注文して、つづいて各自火鍋のタレをつくりにタレバーに行く。そのあいだ椅子の背凭れにかけていた私の外套をクッション付カバーで包んでくれていた。グラスの水が無くなればすぐ注いでくれるし、皿が空になり邪魔であればすぐ下げてくれる。鍋の灰汁を取ってくれるし、スープが減れば足してくれる。私の誕生日が過ぎたばかりだとわかれば写真を撮ってくれ、すかさずプリントして「海底捞全体员工祝〜」の文字とともにアルバムにしてくれる。目配りが日本的と言えば言えるか、これらを大陸でもやっているわけだな。中国的といえば途中で麺をびょんびょん振り回しながら伸ばすパフォーマンス、そして変面のパフォーマンスがあった。奇術的な後者は日本人の女性客にも大いに受けていた。それでまた思い出したのが、昔から観たくて観られていない中国映画『變臉 この櫂に手をそえて』(1996/101分)という作品なのだが、これが変面(变脸)のお話で、主演の朱旭さんは名優である。未だにDVD化もされていないと思う。

YouTubeには上がっているみたいだ。

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