2017-12-21 閑雅な午後。 2017年12月21日、東京都台東区。晴れの日がつづく冬は、風が冷たいけれど空気は澄んでいます。川沿いのプロムナードまで来た私は、鞄の中に忍ばせてあったどら焼きを取り出し、包みを剝いてぱくりとかぶりつきました。喉が詰まりそうになり、コンビニで買ったパック牛乳の口を開き急いで流し込みます。みると塔は川に曖昧な影を落として聳え、静かな水面を流線形の船がゆっくりと移動しています。午後の侘しい光に照らされ滑っていく金属の塊をぼんやり眺めながら、不意に私は透明なデカダンスを感じたのでした。