川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

二月堂

f:id:guangtailang:20171221101756j:plainf:id:guangtailang:20171221101945j:plainf:id:guangtailang:20171221102104j:plainf:id:guangtailang:20171221102202j:plainf:id:guangtailang:20171221102433j:plain2017年1月21日、奈良東大寺二月堂。Hさんの「回家過年(ホイジャーグオニェン)」のあいだ、高畑町にある志賀直哉旧居を見に行った。その時にここも行ったのだな。正直、神社仏閣に対する興味は薄いのだが、ここは見る価値のある建物だった。丘陵地に建っていて、奈良市街が一望できる。ちなみにこの県庁所在地の人口は357,000人。

京都駅の巨大なアトリウム内部では人の隙間を縫って進む感じだったが、近鉄奈良駅に到着すると随分のんびりしていて、ギャップに驚いた。

光都市としては、京都の芋を洗うような人混みを脱して、ゆったりと楽しめる。また、歴史に抱かれて安穏に暮らすには良い街なのだろうが、若者にとってはあんまり刺激が無さ過ぎるかも知れない。

ところでHさんの故郷も歴史の都、杭州。奈良と何かしら関係あるかなと思ったら、こんなものを見つけた。

近鉄奈良駅のすぐ近くにある漢國(かんごう)神社の境内に、林(りん)神社と呼ばれる小さな社殿があります。この神社に祀(まつ)られているのは、南北朝時代に、中国浙江(せっこう)省杭州(こうしゅう)から渡来した林浄因(りんじょういん)という人物で、日本で初めて餡(あん)の入った蒸し饅頭を作ったと言われています。
 1349年に来日し、現在の奈良市林小路(はやしこうじ)町辺りに店を構えた林浄因は、中国の饅頭(まんとう)(肉や背脂の入ったもの)を基に、当時の日本人の食文化に合うように、小麦粉を練った皮で餡を包んだ蒸し饅頭を販売し、大好評を得ました。その後、足利将軍家を経て宮中に献上するに至り、今日では全国の菓子業界の信仰を集めています。」(奈良県公式ホームページ『奈良ゆかり探訪 県民だより平成26年4月号』「海を渡った蒸し饅頭(まんじゅう」)より)