改札の中にあるドトールコーヒーのテラス席。北千住駅東口(電大口)を臨む。初めて利用したが、その存在はだいぶ前から知っていた。なぜ利用しなかったかといえば、北千住に降り立てば常に、東口目の前の昭和大箱喫茶サンローゼに行っていたから。あの伝説の喫茶は閉めてしまった。一説には道路の拡幅計画に引っかかったのだという。1枚目の右に廃墟のように暗いサンローゼが写っている。淋しいことだ。中のテーブルや椅子はすでに運び出され、臙脂の絨毯を敷かれただだっぴろい空間を、ちらちら舞う埃が光線の具合で浮かびあがる。たぶんそんな風だろう。
爾来、私は日暮里の昭和大箱喫茶談話室ニュートーキョーに行っている。