2012年5月5日、神戸市東灘区、倚松庵。谷崎潤一郎が『細雪』を書いた家として知られる。谷崎はここに1936年(昭11)から1943年(昭18)まで居住した。ただ、実際には当時倚松庵は150m離れた場所に建っており、六甲ライナーの建設に伴い、1990年に現在のこの場所に移築された。ちなみに私は『細雪』を未だ読んでいない。新潮文庫の3分冊で持ってはいて、本棚の奥の方にある。いつかどこかのタイミングで読もうと思って、結局読めていない大著のひとつである。この家が小説の舞台となったというから、読んでいればさらに深く倚松庵を楽しめたことだろう。