川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

八月の終わり

f:id:guangtailang:20170831094427j:imagef:id:guangtailang:20170831094944j:image健康 ごま&ミルク。台風は小笠原諸島付近で停滞しているらしいけれども、この雨風はすでに影響が出始めているな。

昨日、釧路の海岸で見つかった遺体が福建省出身の行方不明の女性だと判明した。寝る前にHさんとそれについて少し話した。なぜ、異国の道東を死に場所として選んだのか。美しい場所で最期を迎えたいという願望があったから。中国人にとって道東が美しいという認識は、冯小刚『非诚勿扰(邦題・狙った恋の落とし方。)』(2008)によって定着された。この映画の中で舒淇(スーチー)演じる笑笑(シャオシャオ)も道東で自殺未遂を犯す。これの影響がかなりあるのではないか。

だがその後調べてみると、女性は渡辺淳一のファンで、この小説家に『阿寒に果つ』という作品があり、天才画家の少女が冬の阿寒湖で自殺するという。私は読んでいないが、こちらかとも思った。

しかしながら自殺をこころみる場所が、映画は能取岬、小説は阿寒湖である。道東ではあるが、釧路の海岸ではない。女性は阿寒湖に行って、その後釧路に至ったという情報がある。このあたりの足取りははっきりしない。

7月23日午後2時頃、釧路の喫茶店で女性とおぼしき人物が1時間弱滞在していたという目撃情報。店主の話。「カプチーノを注文した。窓に近い席に座り、窓の外の景色を直視していた。表情からは苦悩がうかがえ、近寄りがたい雰囲気を醸し出していた」。