川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

映画

バイシクル・チェイス

たとえば週末クルマで出かけSAにも道の駅にも寄らず(または必要最低限で済ませ)人気の無い山や海へ行き気分転換して帰ってくる分には感染リスクは非常に低いだろうと考えてみる。ただこの状況下でそれを実行した場合道中足立ナンバーじゃねえか何出てき…

黄璐

『中国娘』(2009・郭小橹 原題 She, A Chinese 中文名 中国姑娘)をDVDで。観ていて思いましたが、主演の黄璐(ルー・ホアン)の顔が良いのですね。化粧っ気もなく、ともすればふてぶてしい面構えですが、純真を秘めており、それが見え隠れする。女性に面構…

非情の世界

『迫り来る嵐』(2017・董越)をDVDで。原題『暴雪将至』。まあ暗い映画だわね。画面の色調もそうだけど、ほぼ全編どしゃ降りの雨だし、後味の悪い結末が用意されているし。でも、そうゆう暗鬱なトーンで押していって最後までちゃんと観られるのは、ロケーシ…

花冷え

29日。雪。新型コロナとは関係ないような貌で降っているが、外出を控える気持ちが強化され、東京の人間にとっては関係ないこともない。どこかで鴉が鳴いている。雪は避けているのか。僕は三月中旬に生まれたのだが、今日みたいな日があると、三月の寒い日は…

隅田川のピクチュア

『順子わななく』(武田一成・1978)をFANZA動画で。この監督はロマンポルノを超えてもっと知られていいと思うのだが、Wikipediaの頁もつくられていないし、FANZA動画やDVD等で観られる作品もそれほど多くはない。好きな監督だけに残念なことだ。最近、阿佐…

梢というサディスティック

13日の金曜日。夜。昨日観た『団地妻 ニュータウン暴行魔』(磯村一路・1987)は酷かった。あの手の主題であれば、アダルトビデオにもっとすぐれたものがたくさんある。なにせ主演の女優に魅力がない、演技ができない、喘息のストーカーに魅力がない、羞恥プ…

1986年の女性プログラマー

10日夜。外は雨がびしゃびしゃ降っている。『いんこう』(小沼勝・1986)をFANZA動画で。「日活ロマンポルノ最後の看板女優」(Wikipedia)という呼び名に魅かれ、麻生かおりの主演作を初めて観る。【以下、ネタバレあり。役名では呼ばず、俳優の名で呼んで…

半島で馬跳び

雨。終日蟄居。『恋人たちは濡れた』(神代辰巳・1973)をFANZA動画で。このロマンポルノの有名作については一個思い出すことがあって、劇終盤、男女さんにんが砂浜で裸になりながら馬跳びを繰り返す場面があるのだが、大学時代、友人Kが唐突にその場面を示…

神戸1981

ああ、目が痒い洟が出る。『風の歌を聴け』(1981・大森一樹)をDVDで。2回目。原作はとうの昔に読んだのでほとんど覚えていないが、映画とそれを比べようとか思わない。ただ、昭和50年代半ばの神戸というと、幼い私や弟が両親に連れられてしょっちゅう祖母…

触知

5日。『こおろぎ』(青山真治監督・2006)をDVDで。西伊豆の安良里が舞台。地図で見てもわかるが、この港は駿河湾から深く切れ込んで、周囲を山に囲まれ、いかにも天然の良港という感じ。西伊豆は去年ドライブしたが、断崖にへばりついた狭隘道路を上ったり…

欠落

8月に観たものを12月30日に書く。9月下旬から11月の頭まではラグビーW杯に没入したこともあり、対スコットランド戦の日本のトライシーンはめざましく思い出せるのだが、このTVドラマは記憶が曖昧になっている部分も多い。かといって、今もう一度観直す気力は…

別人

日活ロマンポルノ『闇に浮かぶ白い肌』(1972・西村昭五郎)をDVDで。これは10数分に1回濡れ場があれば何を撮ってもいいことを利用したサスペンススリラーである。雰囲気たっぷりで、わりとしっかりつくられており、安っぽさは目立たない。個人的に好きな作…

蹉跌

『青春の蹉跌』(1974・神代辰巳)をDVDで。世評が高いのは知っていたが、観たことはないと思っていた。しかし、いざ観てみるとかなりの部分が記憶に残っており、たぶん学生の頃に観たことがあるのだった。70年代前半の空気が濃厚に漂っており、あまりに70年…

フラジャイル

7日、本格的な寒さ。止みそうで止まない雨。午後2時過ぎに仕事を終え、帰宅。来週に向けて考えをまとめるため、机上にノートとボールペンを出すが、少しもまとまらない。重ね着してころ柿をかじっているだけで、脑子不工作了ということ。だからペンもついに…

傍若無人

『颱風とざくろ』9~10話。監督は樋口弘美。園井からプロポーズされているが、石坂がどうにも気になってしまう松原。一方、石坂は園井に面会し、シルクロード探検そっちのけで松原から手を引いてくれと頼む。ありていにいって三角関係なのだが、このおもしろ…

69年

【以下、ネタバレあり。尚、役名では呼ばず、俳優の名で呼んでいます】『颱風とざくろ』5~8話。緒形拳が谷川岳で死に、松原智恵子の初恋は終わった。あれから1年。彼女は髪をバッサリ切ってショートになり、テレビ局の新人アナウンサーとして働いている。こ…

昭五郎のドラマ

【以下、ネタバレあり。尚、役名では呼ばず、俳優の名で呼んでいます】 『颱風とざくろ』3、4話を観る。この2話の監督は「ロマンポルノの職人」西村昭五郎。先に言ってしまうと、緒形は4話の後半、谷川岳で転落死する。松原が大学生の男らのひとりに同伴喫茶…

繁矢のドラマ

日活・日本テレビ制作のテレビドラマ『颱風とざくろ』(1969)をDVDで。全13話のうち9話を監督した藤田繁矢は藤田敏八の前身というか別名である。以前から観たかった昔のドラマのひとつだが、このたびDVD化されたので即座に買って、第1、2話を観た。原作は石…

横須賀男狩り

日活ロマンポルノ、『横須賀男狩り 少女・悦楽』(1977・監督 藤田敏八)をDVDで。2度目。70年代の横須賀が舞台で、舶来的な雰囲気がいいんですね。海がそんなに映るわけじゃないんですが、米兵がいたり、彼ら向けのディスコやバーがあったり、軍艦が鎮座し…

キャリアウーマン

昨夜半から明け方にかけてすごい雨だった。ベランダの庇を叩く雨音に目が覚めてしまうほど。日中、雨は弱まったが躰がだるいので終日蟄居する。にっかつロマンポルノ、『ベッド・パートナー』(1988・監督 後藤大輔)をFANZA動画で。この映画についてはAmazo…

薄明

にっかつロマンポルノ、『人妻暴行マンション』(1985・監督 斉藤信幸)をFANZA動画で。題名から想像されるようなハードヴァイオレンスな描写はない。外部(第三者)からの深刻な介入や打撃のない、その意味ではむしろほのぼのしたミニマルな夫婦生活が描か…

青春のうしろ姿

1980年代半ば、極楽寺駅附近にあるアパートの一室。じゃらじゃらとぶら下がった玉暖簾。70~80年代を切り取ったロマンポルノにはよく出てくる。私が幼少の頃にも両親が取り付けたやつがあったと記憶するが、最近はほとんど見かけない。とはいえ、地方の山間…

堂々たる蓮っ葉

にっかつロマンポルノ、『黒い下着の女』(1982・監督 斉藤信幸)をFANZA動画で。秀作。ところでMovie Walkerも映画.comもそうなのだが、記載されているストーリーと実際の内容が違う。特にラストが。この映画に限らず、ロマンポルノでたびたびそうである。…

ジュリー

昔、一度観たきりの『炎の肖像』(1974・監督 藤田敏八、加藤彰)をDVDで。ジュリーは私の親世代のスターなので全盛期をリアルタイムで見ておらず、格別の思い入れがないせいか、最初に観た時はところどころ挿入されるライブ映像が正直鬱陶しかった。同時期…

烏の濡れ羽色

『道頓堀川』(1982・監督 深作欣二)をDVDで。前回観たのは15年くらい前だ。だから内容はほとんど忘れてしまっていたが、山崎努の烏の濡れ羽色のような撫で付けられた髪と、結末のあっけにとられた感触は記憶に残っていた。私がまだ20代だったあの頃から、…

中島葵の映画

日活ロマンポルノ、『OL日記 濡れた札束』(1974・監督 加藤彰)をDVDで。凡庸な作品だと思うが、70年代の匂いがぷんぷんする映画。時制をいったりきたりするが実直な筋運びで、70年代を撮りまくった藤田敏八のような洒落っ気や気分で筋が停滞するようなこと…

剝ぐ!

梅雨ですなあ。にっかつロマンポルノ、『美姉妹 剝ぐ!』(1985・監督 上垣保朗)をFANZA動画で。小田かおると赤坂麗のダブル主演で、前者が妹役、後者が姉役である。それにしても「剝(は)ぐ」というのはおもしろいが、別に「剝(む)く」でもいいと思う。…

台風の下でじっとりと

にっかつロマンポルノ、『待ち濡れた女』(1987・監督 上垣保朗)をFANZA動画で。ロマンポルノは88年の6月で終了するので、これはその掉尾を飾ったといって過言でない秀作。設定がいいんだろうな。静岡の山間の古民家に住む女。その一帯に台風が接近し、つい…

さみしさと海

自動ドアがうぃーんと左右に開くとそれにつれてタイトルバックがあらわれる。そしてドアが中央に向かって閉じていくとタイトルも消えていく。『ダイアモンドは傷つかない』(1982・監督 藤田敏八)をDVDで。観るのは3度目くらいか。【以下、ネタバレあり。役…

或る土曜

午後2時。仕事を切り上げ、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019・監督 マイケル・ドハティ)を観るためTOHOシネマズ錦糸町楽天地に向かう。しばらく工事をしていたが、曳舟駅が小綺麗になって新しいテナントがいくつか入っている。たとえば大阪王将…