川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

北関東

ダルメシアン、イカ、ポスター

ある雨の夜、目白駅の周辺をさまよっていた。池袋から歩いてけっこう濡れる。人混みの中をターミナル駅まで戻る気分じゃなかったから、線路づたいにとぼとぼ。帰国の目途が立たず息子の結婚式の準備をしてやれないし、初孫の誕生の場面にも、今のところ成長…

典型とスパイシー

23日。とにかく風が強い。快晴。華(ファ)さんの脚も完治し、ちょっとした遠出、空気の澄んだところに行きたくてうずうずしている。それに湧水汲みと農産物購入を組み合わせたいらしい。僕としても近場以外、老外(ラオワイ)をもう何ヶ月も駆っていない。…

まどろみ電車

2月の中旬でこの暖かさ。海沿いの芝生でフリスビーでも投げたいなあ。そのあと附近の店で海鮮でも食って。ドライブがてらに音楽を聴くというのも久しくやっていない。 虚空をひゅるひゅると回転しながら向かってくる円盤を千住の空に想像することはできなか…

いつかあのハルピンを思い出してきっと泣いてしまう

さきおととい。ハルピンビールを扱っている日本の会社を見つけ、早速注文する。懐かしい、と言っていいのかな。このブログを〈ハルピン、ハルピン、ハルピン!!〉と騒いで始めた僕は、年に三度かの地に飛んだこともあった。あの頃は尖閣諸島国有化の余波で…

最初の字は何かしら

21日、快晴の強風。ひたちなかへ。連休初日なので常磐道でも渋滞を覚悟したがそれほどのことはなく、落ち葉が踊るように舞う高速道路を比較的スムースに疾駆する。筑波山が正面左手に見えた時、ほんとうに紫色をしているなと思った。 予定よりもかなり早く到…

いちにんで

三夜沢から黒保根へ至る途中。今日はいちにん。お天気も良く、のどかなドライブ。ただ、車内に流れる松任谷由実の「コンパートメント」が怖くて、怖いもの聴きたさになぜだか繰り返し聴いてしまう。睡眠薬自殺をテーマにした歌曲だが、こんなに美しくて怖い…

蜜柑狩り

渋滞情報を見ると、昨日は関越道がおばけだった。今日はそれほどのことはないようだが、それでもとにかく時間を早めることにした。午前8時出発。高速から富士山がくっきり見えた。 どろりとした甘めの味噌だれが蜜柑狩りのあとの一服に合う。ファさんが1本、…

いとこん

ファさんが月餅を「げぴん」と発話するのはまだその指示するところのモノを推測できる。それ混ざってるから。「げっぺい」ね。覚えといて。先日、彼女が電話で誰かと話している最中、出し抜けにベッドで横臥する私に「いとこんてどこ?」と訊くから、どこっ…

やすんば

鶴岡抄太郎は建築の門外漢だが、妹島和世の日立駅はやっぱり素晴らしいじゃないかと思う。一面のガラスからみえる大海原。海上にコンクリート架橋された自動車道路(日立バイパス)。常磐道から日立駅に向かって坂を下りていくと、空と海のあわいが判然とし…

食卓にカマキリ

両親とHさんが乗り気になったので、私も実家のクルマの助手席に座り、午前9時またも北関東へ向け出発。ところが常磐道の普段混まないような区間でクルマが数珠つなぎになっている。停まっては進みを繰り返すタチの悪い渋滞だ。東北道の混雑をみての選択だっ…

濡れた手とヘルシー

霞ヶ浦の北側を回って鹿島灘へ。また今日も茨城に来てしまった。かすみがうらで梨を3個ずつ食って一時は満腹になったが、私は腹が減ってきてしまい、Hさんに昼飯いいですか? と訊ねると、あまり量は食べられないけどとの返事だったので、目についた国道沿…

湧水、毒蛇、美しい断崖

鶴岡抄太郎は佐野、藪塚、日立と北関東3県を巡り、トータルで430km以上走った。さすがに疲れたが、独り個室で好きな音楽を流しながらのドライヴ、職場からどんどん離れているという解放感、繁茂する緑の非日常感、つまりこれが彼のストレス解消法というわけ…

官能烏龍茶

埼玉県立川の博物館、〝荒川大模型173〟の源流の山々。数字は荒川の総延長距離(173km)だそうだ。 午前9時台に出発としようとしたが、突如バケツをひっくり返したような大雨になった。マックスにしたワイパーも役に立たず、フロントグラスの向こうに何も視…

四阿

薄曇り。パラグライダーが飛び立つところを見たかったが、風の関係とか色々あるのだろう、準備に時間がかかっているようで、ふと後ろを振り向くと四阿で休んでいる女が持参した桃にかじりつき、足元にぼとぼと汁が垂れているので、そちらに歩いていった。お…

お帽子をかむったらいかがですか?

現下の状況で東京在住者が徒らに他県へ赴くことには当然批判があると思う。そういった批判は受け入れなければならない。ただ、わたしがお伝えしたいことは以下のふたつである。いちこめ。みっつの密は極力避けるように行動しています。本日の佐原、銚子行も…

霧の公園

霧の公園にいる。ここは東京ではない。向こうに灯台が見える。耳をすませば波の音も聞こえる。湿り気をおびた風が気持ちいい。手前の芝生で子供がじゃれあい、父親がおいおいいい加減にしないかと寄っていく。灯台の脇まで来ると女がベンチにバッグを置いた…

埼玉西部を漫遊す

輝く純白の豆乳ソフトクリーム。ここまでの白とはいかないが、フロントグラス越しにずっと入道雲の眺められるいち日だった。味わいが増すとのことで、売店に醤油が備えつけてあったはずだが、疫病予防のためだろう、見当たらなかった。 時間は朝の8時に遡る…

去兜风。

28日、朝。ヴェランダからふたりして豪雨を眺める。一晩中ルーフを叩いていたが、それが今もつづいている。チ、チ、チと隣りで舌打ち。階下に行き、とうもろこしとコーヒーの朝飯。とうもろこしにかぶりつく顔を批評し合う。 2時間くらい経った頃か、雨が弱…

繁茂する流頭部〜千葉最北端〜

午後2時に仕事を終え、それからドライブに繰り出す。薄曇りのむわっとした天候だが、なんとなくそうしたい気分だった。車中、セロニアス・モンクの訥々として優しいピアノ曲、リメンバーが胸に染みる。 この辺りを走っていると、頻繁に県を跨ぐ。道の駅ごか…

失策

また北関東に来た。ブルーベリー狩り。ここ2年くらいシーズンごと行っているファームが慎重派で、今時期もドライブスルー販売だけらしい。彼女はそれじゃ物足りない。正直私はそれでもいいのだが、新規開拓せざるを得なかった。結論的には小美玉の行きつけの…

湧水を汲む活動、または濡れて輝く

前日から天気予報を注視していたが、午前中は持ち堪えるか降っても小雨だろうと踏んで、午前9時前に出発。10時過ぎには出流原弁天池に到着。降雨はない。Hさんリクエストの湧水を汲む活動。ここ最近、スーパーでミネラルウォーターを箱買いしている彼女だが…

フリスビーはメロンの果肉をのせて

7日、晴天。東関道を走っている途中に雲間から光が射し、道の駅いたこで買い物をして外に出ると、真っ青な空が夏の陽気をもたらしていた。Hさんが〝チャオライ〟と言い、そう、〝ちょうらい〟なら簡単で良かったんだが、これはもう〝いたこ〟と呼ぶしかない…

ふとキリル文字

31日、曇り。高速に上って笠間市へ。Jとの三峯神社以来の遠出だとすれば、2ヶ月ちょっとぶりか。この間、クルマ自体に乗らなかった。Hさんも久しぶりだったので、少し酔ってしまう。私は肥えてしまい、シートベルトを押し上げる躰になっていた。 田園風景…

神社、百穴、聖天宮

21日、快晴。友人Jと以前から約束していた奥秩父の三峯神社(みつみねじんじゃ)、吉見百穴(よしみひゃくあな)、聖天宮(せいてんきゅう)へ。新型コロナウイルスが欧州を席捲しており、彼の地の諸国はどこも厳戒態勢だが、時を同じくして日本はなにやら…

舌打ちのマーラントウ

15日。昨日と打って変わって晴天。いまだ新型コロナの感染者が確認されていない茨城へ。関東甲信越で唯一か。 行きの常磐道が柏と守谷のあいだで事故渋滞。現場に到ると、フロントバンパーが路上に転がり、左の斜面に黒いクルマが飛んだように乗り上げていた…

潤沢

最早、世界中に拡まってしまった新型コロナウイルスに気を揉んでいるうちに2月が飛び退り、3月がきた。アフリカ諸国や北朝鮮も数にあがってこないが、かなりの感染者、さらには死者がいることだろう。 金曜日の晩にHさんがどたどた階段を下りてきて、超市か…

海からの風

23日、晴れ。どうしてこんなにぬくい2月があるのだろう。海が見たくなって、Hさんの賛同も得られたので、旭・銚子方面に向かう。かなりの強風で、高速の吹流しも真横に張ってぶるぶる震えている。上述の2市は海沿いなのでなおのこと凄かった。 まずは以前行…

私はコンデンスミルクを所望する

いちご狩り再び。これはもうHさんのリクエストというより、私の雪辱のようなところがあります。先週の徒労を同じ活動をすることの中で挽回したかった。 いちごはやはり栃木に行くべきだったのだと思い返し、去年訪れた鹿沼のビニルハウスへ。同じ轍は踏まな…

耐雪梅花麗

11日、晴天。高速を走っている時、涙ぐましいブルーの空に白い富士山が輝くように浮かび上がっており、感動した。 越生梅林はまだ早かった。今週末から梅祭りだというが、それでもまだ早いだろう。2月下旬が見頃かしらん。 時間は少し遡り、日高市(人口5万5…

嫌な感じ

9日、晴天。高速でかなり横風にあおられる。いちご狩りをしたいというHさんのリクエストで、前日に調べた八郷のいちご団地に行くが、手前の朝日トンネルに入るところで渋滞している。どうやら内部で工事をやっており、片側通行になっているようだ。15分程待…