川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

撫で付けのハズキルーペ

実家に帰った時、でかいレンズの眼鏡が裸のまま食卓に置かれていた。偶さか旅行冊子の小さな文字を読む必要があったので、どれどれこれが舘ひろしの拡大鏡かとかけてみた。 今日、事務所にハズキ ラージ(黒)クリアレンズ 1.6倍が届いた。実家の母親のもの…

『ミッドナイト・バス』

先日長岡に行った時、喫茶シャルランの階段を下って表に出ると、並びの商店のガラス戸に貼ってあった映画『ミッドナイト・バス』のポスター。後日気になって調べてみると、ちょうどあの日(20日)から新潟で先行ロードショーが始まっていたんだな。 私は昨夕…

清潔な空

今夜も土手に繰り出し、ビブラムの底でめりめりと氷を割りながら歩く。しかし、瘤のように固まった氷はびくともしない。たまにずりんと滑る。この感触を妙に楽しんでいるのは自分でも変質的だと思う。 この道、南側に高層マンション群が林立している場所の氷…

土手がハルピン

東京23区に低温注意報が出た。冬季のものとしては33年ぶりだという。明日の最低気温がマイナス4度だから、水道管の凍結に注意せよと気象予報士。そして、日本海側には大寒波が居座っているという。 晩飯のあと、私は隅田川沿いの土手を歩いた。人ひとりが歩…

東京が長岡

住まいのそばの川と土手。本日の雪で東京が長岡みたいな景色である。帰宅途中、橋の袂で雪に滑った軽トラが坂道をずるずると後退してきた。タイヤは唸りを上げているが、空回りしている。後ろから来たクルマも上ろうとして横滑りしている。今日は関東一円の…

視線を伸ばす

朝飯を食いながら外を眺めやると、晴天。大手スカイデッキにも陽光が差し込んでいる。これはレンタカーでも借りて柏崎とか日本海沿いでも行ってみるかと思い営業所に向かうも、唐突に腹痛が起こる。慌てて駅ビルのトイレに駆け込むが、どこの個室にも先客が…

ナガオカモナムール

とにかく屋内から外に出るたんび、さっきまでの天気が崩れて、或いは持ち直して、一日のなかで猫の目のように変わる天候に翻弄された。かつて中越地方で育った女性と花火を見に来たことがあるが、向こうの方に灰色の雲が湧いているのをしばらくみつめた彼女…

黒麻婆

昼飯。旨辛!四川風黒麻婆丼。オリーブオイルさば。 夜。Hさんが職場から持ち帰ってきた炳翰人参粉と付属テキストの文章。繁体字。朝鮮人参(オタネニンジン)の粉末。ほんとは「人蔘」と書くらしい。 『江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎』(1970)と『江戸川…

吹き抜けのカーブとペデストリアンデッキ

昼飯をヘルシーにしようと思って、千住ミルディス9階にある野菜を中心に出す店舗に入った。吹き抜けのカーブが洒落た店内を見廻すと客の9割が女性だ。下町だから気取らない中年も多いみたいだが、おっさんいちにんで入る店ではないな。Hさんと一緒で幸い。 …

区役所へ。

昼、Hさんの国民健康保険証の更新手続きに付き添い、区役所へ。わりとすんなり済んだが、窓口の女は少しの愛想もない厭なやつだった。 区役所の建物の前面が公園になっており、地味なジャンパーの爺さんたちがベンチに座ってひなたぼっこしている。日差しは…

高校ラグビー、または正月のライオン2

年明けは横臥してテレビでも観ようものならするすると時間だけが過ぎてしまい、あっという間に日が暮れ始める。今日などはその典型的な一日だ。まあ外は雨模様だったし、英気を養うために連休最終日を使うという口実で罪悪感を軽減できないこともないが。 午…

混凝土迷宮と植物館

1月5日。人気もない午後4時半頃の淡路夢舞台。安藤忠雄作の巨大混凝土迷宮。海からの風の冷たい斜面に立って、大阪湾を眺めてみる。迷宮だからしてホテルへ戻る道を何度か間違える。そのおかげで先程通り過ぎた「海の教会」の前に出た。天井の混凝土が十字架…

腹八分目

1月3日、閑散とした湯島聖堂大成殿(孔子廟)。ここは神社ではなく史跡らしいから、まあそうよね。一方、神田明神は蛇行する列に並んだが、40分くらいで参拝できた。ただ、風の強さ冷たさは先日の東武動物公園に勝るとも劣らないもので、Hさんも洟を垂らして…

正月のライオン

東武動物公園。お天気はいいのだが、平野を吹き抜けるからっ風が肌に刺さる。日没後のイルミネーションを目的に来たHさんは早くも寒さに耐えられない。今からこんなに冷たいのであれば、夜は凍えることになるだろう。そう言って、動物もろくすっぽ見ずに、暗…