向こうの方で青空が広がっているが、この上空一帯は重苦しい灰色の雲が湧いており、信号待ちをしている鶴岡の広い額にぽつ、ぽつ、ときたと思ったら、見る間に激しい雨が降り出した。台風が過ぎてのち、数日こんな感じの不安定な天気だ。昨夜の散歩では、塔…
先月、読んだ小説。『アウア・エイジ』、おもしろかった。【以下、ややネタバレあり】 疲れた四十男が主人公で、彼がかつて一緒に塔を探した女、その女が殺されてから長い時間が経ち、ひょんなことから彼は単独で幻の塔探しを再開する道行きとなる。現在の男…
鶴岡抄太郎は佐野、藪塚、日立と北関東3県を巡り、トータルで430km以上走った。さすがに疲れたが、独り個室で好きな音楽を流しながらのドライヴ、職場からどんどん離れているという解放感、繁茂する緑の非日常感、つまりこれが彼のストレス解消法というわけ…
おとついのこと。梨を片手に壮年は夜道を歩く。梨を片手に信号待ちをする。街路灯に照らされる千葉の梨。 晩飯を食べたあと、梨がいっこ足りない、サーヴィスでもらったのはにこだから、あといっこが車内のどこかに転がっているはずよ、取りに行ってきてくれ…