川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

ドラゴンフルーツいらっしゃいませ〜

f:id:guangtailang:20200812205855j:imagef:id:guangtailang:20200812210013j:imageふた月前に池袋で剃り上げられた髪も今は自然だ。頭頂部の薄毛をカムフラージュするため、いずれ側頭部は短くする必要があるが、あれはいかにも短か過ぎた。最近のダルビッシュ風というか、ある種のメジャーリーガーみたいにキャップの後ろからもじゃもじゃヘアーをはみ出させるというのも、キャップをかむるようになってみると憧れる面があるが、現在の僕の毛量やコシのなさでは望むべくもない。

西川口の会所から帰宅したHさんが重そうに把手の伸びたビニルバッグを玄関先で僕に手渡す。早速、中に入っていたモノをテーブルに並べてみる。まず、ドラゴンフルーツ(火龙果)の異形が目につく。大陸のHさんの幼なじみの家で、食後に出たドラゴンフルーツを次から次に、赤から白から、ぱくぱく口に運んだ思い出が想起される。いやね、幼なじみの粉红(フェンホン)が好きだったらいくらでも食べなさいって言うからね。他の人も食え食えって。伏線としては、Hさんが日本ではドラゴンフルーツをほとんど見かけない、ごくたまに見るとすごい値段だったとか話したことがある。こっちじゃそんなことないよ、じゃ、せっかくだから食べな食べな。あ、おれはドラゴンフルーツ好きなんだってその時自覚しましたね。さらにフルーツの女王マンゴスチン(山竹果)。それから、胡麻をまぶした紫菜饼。粘粘(ニェンニェン)していそうな白いもち。その他。紫菜饼なんかは百度で調べたら、福清紫菜饼(フーチンズーツァイビン)って、地名が前にきとるやん。無論、この紫菜饼は彼女の朋友の福建福清人が作ったのだ。中には海苔をメインに豚肉その他が細かく刻まれ、詰められている。味道はさっぱりして、全体にやや甘みを帯びている。特徴としては、この胡麻をまぶしたパンの部分が堅いんだわ。歯がある程度丈夫でないと噛み切るのもむつかしいというくらい。人の顔面に叩きつけたら鼻血出すんじゃないかってくらい。そんな野蛮を言わずとも、キャッチボールできるよ、胡麻をぱらぱら落としながら。こんなにも堅いパンはハルピンから土産に持ち帰って、新潟の税関で質問を受けたロシアのパン(大列巴)以来だよ。デカ過ぎてドッヂボール級ですけどね。まあ、結論を言ってしまえば、福建小吃としては海蛎饼(ハイリービン)の方がうまいと思うけれども、これも悪くはない。

日本語の「ノリ」はヌラ(ぬるぬるするの意)を語源とする。水中の岩石に苔のように着生する藻類全般を表す語で、広義には食用とする紅藻類・藍藻類の総称である。

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