川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

ルベレンウェイシェンモブパーディヂェン?

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ベレンウェイシェンモブパーディヂェン?と訊かれたって、そりゃ、地震があることが日本列島の常態だからだよ。日本人は慣れっこなんだ。怖くないことはないが、皆覚悟ができているんだろう。ここに暮らす限り、大小さまざまな揺れと死ぬまでつきあっていかなきゃならんのだと。下に地震あれば、上に対策あり。あなたの生まれ育った浙江省地震が起こったという話はたしかに聞かないが、勿論中国に地震がないわけじゃない。四川大地震(2008)や唐山大地震(1976)は記憶に新しいでしょう。後者は映画化されて(2010)、ふたりで観に行った。馮小剛拍的电影。観客が2人か8人しかおらず、大きなホールはがらがらだった。本邦の公開時期を東日本大震災が襲ったために延期され、2015年になってやっと観られたんだが、やっぱりわざわざ地震の映画を観るって雰囲気じゃなかったんだろう。あの時に初めてチッチッチッというあなたの舌打ちを聞いた気がする。暗闇の中で思わずあなたを見たが、今考えれば驚愕や困惑の表現だったのだろう。それでまた思い出したが、あなたが東京の蒲田に腰を落ち着けて早々、東日本大震災が起こり、こんな恐ろしいことがあるのだったら、ほんとうに即座に帰ろうと決心しかけたが、帰らなかった。いや、帰れなかった。もしその時に帰国していたら、われわれは出会えていなかったわけです。

数日前の夜、あなたがスーパーに行くのに同行した際、入口で振り向きざまに水を箱買いせよと言う。何を藪から棒にと思ったが、まあ、自転車で来ているし、12kgくらいならカゴに載るさと思って運びました。帰宅後、裸でシャワーを浴び、ベッドに仰臥してスマホをいじっていると、あなたが微信の朋友圏に上の記事を投稿しているのに目が留まった。なるほどそうゆうことか。それで、チェアに躰を預けてやはりスマホをいじっているあなたに、近いうち大地震が発生すると思っているのかい?  僕にできることはまだあるかい? と訊いてみたんだ。

中越でも神戸でも東北でも熊本でも北海道でも、この期間にこの規模の地震が▢▢を震源として発生するので〇〇地方が大変なことになります最大限の退避行動をとって下さい、とあらかじめ注意喚起できた専門家も超能力者もいない。どこもまさかここに来るとはと発生してのち驚くような場所だったろう。いくつものプレートの境界上に列島はのっかっており、数十年内に高確率で大地震が日本のどこかの地域で起こることは間違いないんだろうが、その玄妙なメカニズムを解き明かし、地震を予知することは現在までできていない。コロナ禍の最中、大地震の発生は深刻過ぎるダブルパンチになるから、それだけはどうかやめてほしいと祈るだけだ。

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