川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

ピンチヒッター

自宅の面した狭隘道路に居ついているキャットを撮影。しゃがみ込んで、コロナの現在状況を知ってますかと訊くと、首を少し持ち上げた。

f:id:guangtailang:20200501004236j:image近所の精肉問屋が最近弁当を売り始めたので、試しに買ってみる。Hさんは中国人のご多分に洩れず冷めた米は食わない。

f:id:guangtailang:20200501120207j:image1日深夜。『ブルーレイン大阪』(1983・小沼勝)をFANZA動画で。題名通り、大阪を舞台にした湿度の高いメロドラマ。劇中、八代亜紀の「ブルーレイン大阪」が流れる歌謡映画。つまりは通俗的なのだが、主演の志水季里子さんと広瀬昌助さんのセックスシーンの熱量に瞠目した。おふたりは後年結婚されるのだが、この映画の共演がきっかけになったことを不覚にも失念していた。

広瀬昌助といえば、私の中では『八月の濡れた砂』である。主演予定だった沖雅也がバイク事故で降板して、ピンチヒッターで広瀬が抜擢された。映画を観終われば、沖じゃなくてよかったと誰もが思う。

広瀬は残念ながら53歳で早世するのだが、Wikipediaで出演作を眺めていて、「前立腺の病気と予防(1981年)※主演。医療機関のPR用映画 」というおもしろい記述が目に止まる。そこから、いろいろ検索するうちに志水の書いた《医療過誤》というエッセイに飛んだ。これには広瀬が末期癌で亡くなるまでの経過が書かれており、その際に最初の病院で医療過誤があったとし、陳謝を求める内容となっている。最終的に妻の思いを遂げることはできなかったようだが、私は興味深く読ませてもらった。

そこから、他のエッセイに飛ぶ。《思い出の監督たち》。これらが実におもしろい。全部読み終わると、もう深夜の2時が近かった。志水は、Wikipediaの表現を借りれば、「確かな演技力で後期のロマンポルノを支えた」ということだが、デビュー時は夫と同じでピンチヒッターだったんだな。『ブルーレイン大阪』では初主演とは思えないほど堂々としているが、エッセイを読めば、腹を括ったのと、小沼の「執拗な演出」の成果だったのか。神代辰巳のところで出てくる「私にはこの女の生理が演じきれず、ただわけわかんなくて動きまくった」というの、いいなあ。他にもエピソード満載だが、西村昭五郎の「平均点の芝居してくれれば、何も言いまへん」とか、いかにも言いそうでニヤニヤした。

朝、久しぶりに寝坊する。今日も仕事だ。ちなみに、その方面には疎いのですが、おふたりの娘さんはガールズユニットA応Pの広瀬ゆうきさんだそうです。

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