川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

日本にとって浙江省は

f:id:guangtailang:20200317120648j:imagef:id:guangtailang:20200317120657j:imagef:id:guangtailang:20200317120705j:imagef:id:guangtailang:20200317162915j:image昼。昨晩の残りのカレー等を食う。Hさんは例の上海人のおばさんとどこかへ出かけた。右手にスプーン、左手で本の頁を繰りながら、『子どもたちに語る 日中二千年史』(小島毅著・ちくまプリマー新書)を読了。子どもたちに語ると謳いながら、おっさんでも十分に読み応えがある。日本にとって浙江省、なかんずく寧波(ニンポー)の重要さをあらためて知る。以前、この著者が監修した『東アジア海域に漕ぎだす』シリーズ(東京大学出版会・全6巻)のうち、何冊かを買ったことがある。それというのが、当時、寧波にある天一閣にちょっと興味があり、Wikipediaでみたり、ガイドブックでみたりしたのだが、詳しい内容が載っていない。特にガイドブックではそもそも寧波が「上海・蘇州・杭州」のおまけのような扱いで独立して頁を割いていない。いわんや天一閣をや。そんな中、錦糸町の大型書店で寧波、寧波とタイトルに目がいったのが『東アジア海域へ漕ぎだす』シリーズだった。大学の中国史プロパーの人たちが名を連ねるアカデミックな内容で、小生はところどころ持て余した(要するに飛ばした)が、それでも天一閣に関する記述はさすがにさすがですね、と得心が行った。その後、天一閣を訪れたが、素晴らしい場所だった。特に防火池や築山のあたりはうっとりさせられた。隈なく回ったわけじゃない一旅行者の印象だが、寧波自体がしっとりと落ち着いた瀟洒な街だった。小生の密かな野望。いつかHさんの諸曁と関係なく浙江省寧波をいちにんで訪れ、彼の地の女性(ガイドだろうか?)といちにち街を歩き回りたい。

※本日、茨城県でも新型コロナの感染者が確認されました。ひたちなか市在住の男性。