川の照り

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

嫌な感じ

f:id:guangtailang:20200210130219j:image9日、晴天。高速でかなり横風にあおられる。いちご狩りをしたいというHさんのリクエストで、前日に調べた八郷のいちご団地に行くが、手前の朝日トンネルに入るところで渋滞している。どうやら内部で工事をやっており、片側通行になっているようだ。15分程待たされ、やっと向こう側に抜ける。すぐにいちご団地が見えてくるのだが、どこもクルマでいっぱいだ。それでちょっと嫌な感じはした。予約はしていない。今までさまざまな味覚狩りに行ったが、予約はしない方針だ。農園のスペースに駐車できないので、公衆便所の駐車場になんとか空きを見つけて駐める。ここから4つ5つの農園を廻るが、まだ午前11時前にもかかわらず、段ボールやホワイトボードに手書きで「本日のいちご狩りは終了しました」の文字。諦めきれないHさんが小屋のガラスを叩いて人に確認するも、もうビニルハウスの中にいちごがないとのこと。いやはや、この時期のいちご狩りがこんなにも過熱しているとは知らなかった。去年、鹿沼でいちご狩りをしたのは4月下旬だったか。千葉も栃木も茨城のよその地域も今頃はそうなのだろうか。

f:id:guangtailang:20200210130247j:image仕方ないのでいちご狩りを諦め、つくば方面へ向かう。往路以上に渋滞しているトンネルを避け、峠道をゆく。車中でHさんが言う。日本のいちご農家はある意味では誠実だ。いちごがなくなったから今日の商売は終わり。これが中国であれば、いちごがなくなっても金をとってビニルハウスに入れ、客が「なんだ、いちごが全然ないじゃないか」とクレームをつければ、「そんなことは知らない。他の客が捥いだのだろうから、それについて自分たちは責任を負えない」などと嘯くだろう。野菜市場に着くと昼時になったので、隣りに建つ水車の廻る古民家風のそば屋に入る。ウェイティングリストにタカハシと書き入れるとすぐに呼ばれ、一枚板のテーブルに座る。ところが注文してからが長かった。20分経ち、30分経ってもそばが出てこない。服務員を呼び、あとどれくらいかかるのか訊くと、若い女性が申し訳なさそうに、「18人の団体のお客様の料理の提供が今終わりまして…まもなくですので」と言う。それからさらに10分かかった。トンネルは渋滞し、イチゴ狩りはできず、そばも提供されない。いよいよ嫌な感じは募った。

f:id:guangtailang:20200210130307j:imageHさんお得意の野菜の爆買い。

f:id:guangtailang:20200210130322j:image筑波実験植物園の温室に入り、暖を取る。

f:id:guangtailang:20200210130338j:image吊り下げられた樹木。ウィリアム・フリードキンの『ガーディアン/森は泣いている』(1990)をなんとなく思い出す。

f:id:guangtailang:20200210130427j:imageむわっと眼鏡も曇るほど温かい。もし私に1本、ロマンポルノを撮らせてくれるのなら、温室の中で濡れ場を撮りたい。ここは国立だから許可など出ないだろうが、伊豆熱川のバナナワニ園とかいいじゃない。

f:id:guangtailang:20200210130456j:image嫌な感じの募るこんな日は早めに帰路に就く。高速の渋滞もなし。風にあおられども、人にあおられることはなかった。

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