川、照り映え

隅田川沿いに住む壮年が綴る身辺雑記

肉弾戦

f:id:guangtailang:20191004233739j:image3日夜。アイルランド対ロシア。ビールを飲むのが画になるおばさん。こちとらは自宅で梅酒を飲みながら観戦。

f:id:guangtailang:20191004233837j:imageアイルランド人といえば、前回W杯で日本が南アフリカに勝利した際、日本人以上に歓喜してくれたらしく、YouTubeか何かで僕もその動画を見た。判官贔屓の国民性だという。

f:id:guangtailang:20191004233850j:image試合はアイルランドが開始90秒でトライを奪い、その後もトライを重ね、ロシアを完封した。ただ後半、ボーナスポイントを得られる4トライ目がなかなかできないでいると、解説者がアイルランドはW杯にピークを持ってこられているのか、「低空飛行」だと疑義を呈した。司令塔のジョニー・セクストンが引っ込んだあとは攻め手を欠き、たしかにそんな感じもした。

f:id:guangtailang:20191004233916j:imageノーサイド松任谷由実1984年の歌曲「ノーサイド」はこの年の高校ラグビー決勝、天理対大分舞鶴の試合にインスピレーションを得ている。30歳くらいの彼女がつくった。

f:id:guangtailang:20191004233928j:image勝っても負けても花道。お客さんの女性でやはりW杯にハマっている人がいるが、このノーサイドにグッときて、「おばさん、泣いちゃう」のだそうだ。

f:id:guangtailang:20191004233945j:imageロシアの主将、ヴァシリー・アルテミエフ。180cm、89kg。ラガーマンは好漢が多いが、この人はとりわけさわやかな印象を残す。聞けば、少年の頃からアイルランドに留学していたという。だから英語も達者。好漢と書くといつもこれを思い出す。不到长城非好汉(万里の長城にのぼらなきゃ男じゃない)。

f:id:guangtailang:20191004234122j:image4日夜。日中、10月とは思えない陽射し。南アフリカ対イタリア。開始60秒でイタリアのプロップが傷み、交代で入った選手も傷んだ。それでスクラムノーコンテストになった。とはいえ、最強のフィジカル軍団と呼ばれる南アフリカはド迫力の攻撃で押しまくり、前半を17対3で折り返す。後半はイタリア選手が危険なタックルでレッドカード退場となって勝負あった。

f:id:guangtailang:20191004233723j:imagef:id:guangtailang:20191004234151j:imagef:id:guangtailang:20191004234207j:imagef:id:guangtailang:20191004234227j:imageボンギ・ンボナンビ。176cm、101kg。あおり運転をしてイキがっている輩は彼と対峙したらいい。

f:id:guangtailang:20191004234240j:imageチェスリン・コルビ。171cm、80kg。ポケットロケットの異名が見事にマッチしている。

f:id:guangtailang:20191004234253j:imageアールジー・スナイマン。206cm、117kg。サイズが「北斗の拳」の世界観。

f:id:guangtailang:20191004234303j:image笑顔。一応、ティア1同士の試合だし、そこまでの差はないように見えたが、終わってみれば49対3で南アフリカの圧勝だった。

f:id:guangtailang:20191004234320j:imageシヤ・コリシ主将。最後に「アリガトゴザイマス」と言っていた。黒人が多く住む地区の極貧家庭で育ったと何かで読んだ。188cm、105kg。

f:id:guangtailang:20191004234330j:image勝っても負けてもお辞儀。最後、両チームともへとへとになっていたな。

サモアの練習中に別メニューでグラウンド外にいた選手がスマホをいじっていた。そのことを日本の記者が緊張感に欠けると指摘。サモアは神妙に謝罪したという。愚劣だと思う。日本の記者が。練習中、全員が深刻な顔と姿勢でやらなければならない合理的理由はないし、リラックスすることが咎められるべきでない。試合に真剣に臨み、ベストなパフォーマンスを発揮することが目的であろう。サモアはW杯でベスト8に2回進出しているリスペクトすべき相手だ。日本は前回大会からやっとW杯で勝てるようになったに過ぎない(それまでは対ジンバブエ戦の1勝だけだった)。日本の記者は何様のつもりなのだろう。また、己は四六時中気張っているとでもいうのだろうか。